本と、書店をこよなく愛する著者
縁あって11歳・8歳の息子を持つシングルファーザーの恋人ができた
彼らの持つ「家族のかたち」、そしてそこへどう関わるか、
「子ども」、「親」という生きもの、彼らとの関係性を
真摯にシンプルに見つめ考えた一冊

この長いタイトル、わたしにとっては
取っ付きにくく感じた
うまく言えないんだけど
「フツーなんてダサくね?」って感じに思えて勝手に身構えたというか。
それでもこの本を手にとってみたのは
表紙のイラストに惹かれたからかなー
だけど読んでみて、はじめの印象とは全く正反対だと思った
シンプルに、客観的に、時に暖かい視線で
恋人や家族や子供を持つ人も持たない人も
どんな家族構成も
「普通」も「普通じゃない」もどちらも良い
どれが正解なんてないんだよという
明るく開けた価値観を感じました
特に著者が、
「女性のための書店」をオープンするにあたって
「女性のため」というものについて頭を悩ませるところが好きです
「女性らしさ」を押し付けたくはない
だけど、
「女性らしさ」を楽しむ人を否定したくはない
「女性の解放!」とか、「女性の自由!!」とかを叫ぶのはまあありがちというか
もちろん大事なことなんですけど
女性らしさや、キラキラ感、家事や育児を好んで選択する女性もいる
そういう女性たちを否定したくないという気持ち
そして、著者が自分なりに試行錯誤しながら
血の繋がらない恋人の息子たちとの関係を作るところは
私も、我が子に感じる苦悩と重なる部分もたくさんありました。
例えば反抗期とか
子が悩んでる様子だけど上手く聞き出せない感じ
聞いたとしてもどんなアトバイスをどこまでしたらいいのか
教育や導くことと、支配の違いなど。
著者は、「自分は本当の親ではない」としながらも、
彼らのそういう姿を観察し、戸惑いながらもまず受け止める
私は
「本当の親ではない」という著者の子供たちに対する悩みが、
自分の我が子に対する悩みと重なることに
なんだか安心した。
なんていうんでしょう、
親子って特殊な関係性で、わかりあえて当然、
こんなときどう接したらいいかなんて、親が始めから分かってて
それを強気で実行すれば良い!みたいな思い込みないですか?
だけど本来は、親子でもこういう悩みを逐一持つのが当たり前だよなぁって思えたんです
親子だって人間関係だし
ましてやお互い未熟だし
だから私も、分からないと途方にくれることがあっても
子供を観察して、その都度考察して、試行錯誤すればいいのかな
と、なんだか前向きになれました
感想がとっ散らかりましたが、読んでよかったです。
なんだか想像以上に明るく前向きになれました
本文中で、著者がいろんな本を紹介しているので
それらも読んでみたくなりました