「主婦病」
森美樹
「主婦」とひとくちに言っても、中身の女たちはさまざま。
さまざまにいろいろなことを思い
人知れず悩み、病んでいるのかもしれない
第一話
「眠る無花果」
絵子の母親が車でガードレールに激突して死んだ
小学生の絵子、整体師の父は
その現実が受け入れられない
思い出すのは優しい母のことだけでなく
なぜだか
あまりに頑なだった母のこと
あまりに潔癖で、心を無くしてしまったかのような母のこと
子供の絵子には、知りたくなかった事実が
嫌でもわかってしまうのだった

ネタバレしちゃいますと
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絵子の父親が不貞を働いている
しかも、
とってもキモい方法で。
え!?いくら浮気にしても、
もっと他にいくらでもやり方あるだろ!!
と、呆れてモノも言えん。
そんないけしゃあしゃあとゲスいことしといて、妻が死んだとなったら
いっちょ前にしおらしくするんだから
カラッポな男だよなぁ
もはやサイコパスじゃね?
絵子の母親も、頑なになるワケだわ。
と、この時は思いました。
この時はね
先に言っておきますと、
絵子の母親は後々また登場します。
また、この本ではなぜかすべての章に
「金髪の若い男」が登場します
(この章では、絵子に道を尋ねる役として)
あるときは、ただの通りすがりとして。
またあるときは、「主婦」たちを誘惑する男として。
この不思議な存在、
私はそれぞれの章の「主婦」たちの内面を具現化した存在かなと思いました
人は見たいように見る。
怪しい男と見るか、エロくて魅力的と見るかは、
見る側の気持ちが影響しているのかもしれない

