万次郎茶屋
中島たい子

「万次郎茶屋」
動物園の老いたイノシシ、万次郎
観客の人気もなく、構ってくるのは
風変わりな飼育員星野と
これまた風変わりな画家志望の娘、エリだけ
エリは万次郎のたった一人のファンだが、熱狂的なファンだ。
万次郎を主役に絵本を描いて、それを大ヒットさせて万次郎を動物園から救い出すと約束する
エリの向こう見ずともいえる夢に
やれやれと心配しながらも、自らの夢を重ねる万次郎…
そして、その夢は思わぬ方向に転がり…
表題作。
達観した老イノシシ万次郎の、人間たちへのツッコミが笑える一方
切なくもなるストーリー
夢を持つことってなに?夢を叶えることってなに?
命がいつか終わるってどういう感じ?
幸せな一生ってなに?
人間を外側から見つめる万次郎の視点から
いろいろなことを考えてしまいました



簡単にいうと
そこにしか咲かない花もある。
っていうことかなと