まだまだラスト・エンペラーについて語ります
史実との相違はともかく、、
あくまで「ラスト・エンペラー」という映画において
特に私が好きなシーンは
STEP.1やっぱりレジナルド・ジョンストンとのエピソード
ジョンストンは青年期の溥儀に
新しい価値観や紫禁城の外の世界のことを教えます(結果、若い溥儀にとっては苦悩の始まりなんですが)
この紫禁城から出せと慟哭する溥儀
視力が落ちた溥儀にジョンストンが眼鏡を用意することに宮廷で大きな反発が起こるエピソードでは、宮廷に蔓延る古い価値観や腐敗を感じさせました

実際に紫禁城から出ることになったときのあまりのあっけなさ、心許なさ
そしてなにより、ジョンストンとのお別れのシーン
二人は言葉少なに挨拶をするんですが
溥儀(ジョン・ローン)の寂しそうな笑顔ったら(大好物~)

すでに、紫禁城の外の世界でも溥儀は行き詰まる暗い予感を充分感じており
そんな中で、ジョンストンとの別れ
船に乗り込むまで、音楽隊が「蛍の光」を演奏するシーンがとても好きです
STEP.2撫順の収容所所長とのエピソード
やなやつ!やなやつ!としか思えなかったんですが
彼も溥儀の人生には必要な師だったんですよね
思えば溥儀はほとんど今まで自分の意思で選択することを許されず
傀儡として生きた結果、収容所に送られます
所長によって新しい価値観を得なければ外の世界で生きつづけることは難しかったでしょう
しかしまぁ、収容所での溥儀(ジョン・ローン)はほんとにもう疲れきってて投げやりで…
大好物~(二回目)
ちなみに、所長との再会は衝撃でした
紅衛兵コワイ…
思想をコロコロ変えなけれは生きていけない世の中、ほんと恐ろしいです

STEP.3紫禁城に戻る溥儀
晩年の溥儀が
老けメイクをしたジョン・ローンが
ここでようやく軽やかに笑える日がくるとはちと皮肉です
が、ラストシーンの紫禁城
これだけのことを経て再びの紫禁城には鳥肌が立ちます
慣れた足取りで玉座に座る溥儀
生きていたコオロギ
また、観光アナウンスの「アルプス一万尺」がいいんですよね~
この映画の音楽が良いというのは前回もちらっと書きましたが
ジョンストンとのお別れの蛍の光
紅衛兵の不気味なデモ音楽
最後のアルプス一万尺
この映画のために作られたのではないはずのこれらのメロディーもとても効果的なんですよね
ちょっとひび割れたような音で