記憶が(六）

宮に連れてこられたチェギョン。
イギサや内官に頭を下げている。
謁見室に通されたチェギョン。
皇太后様のおなり～。
廊下で言われた通り頭を下げている。

正面に皇太后様がおすわりになった。

ソナタがシンチェギョンさんか？

はい、今朝イギサさんにシン君から借りたハンカチを返しに行きました。

何が罪になるのでしょうか？

チェギョンさん私のことを覚えてませんか？

小学校に入る前でしたがお祖父様と宮に来てくれたことがあった。

あのときはシン君のおばあさまと呼んでくれました。。

あの小さい時おじいちゃんと大きな公園に連れ行ってもらったことがあったような？！

あの頃からシンは人見知りでな、チェギョンさんと遊ばせたくても部屋から出て来なかったのじゃ。

昨日はシンとどのように会ったのじゃ？

はい、春川の無人駅で家出人に間違えられて

私と友人は写生の道具を持っていたので

間違われたのだと思います。

シン君とチャンギョン君はカメラの撮影に来たと言っていました。友人のイガンヒョンと私の作った弁当を四人で食べようと手を洗ったときにハンカチをお借りしたのです。

弁当を食べ始めたとき殿下のことを思わず

テチャさまと呼んでしまって。

チェギョンおんぶか？と返されたのです。

皇太后様残念ながらお時間です。

仕方ないわね。

チェギョンさんお祖父様はご顕在かしら。

はい大田市で焼き物を続けています。

では都合の宜しい時に宮の年寄と昔話がしたいと伝えてくれますか？

はい、わかりました。

チェギョンさんこれからもシンのことお願いね。