今週発売の週刊朝日の記事が気になったので読んでみたが、幸いそこまで心配しなくても良さそうだった。

それよりも問題なのは、眼内レンズの選択である。

前回の診察では主治医は多重焦点レンズを私に勧めなかった。
単焦点レンズで、見えにくいところはメガネなどで矯正する方法を主治医は念頭においていた。

私の主治医は、極力ムダなことをしない人である。
勧めない、ということは私の眼の状態が多重焦点レンズ挿入に向かないか・・・。
何か、はっきりとした理由があるに違いない、と思う。

色々調べてみると、多重焦点レンズは遠くにも近くにもピントが合う、ということだが、夜間にライトの周りにグレアが生じる、などの見え方をするようだ。
多重焦点レンズ、大雑把に例えれば遠近両用コンタクトレンズを目の中に挿入するようなものである。
近くも遠くも見えやすいとは言っても、水晶体が正常な状態と同じような視界を期待できるものではないらしい。

人によっては多重焦点レンズの視界に慣れず、ツライ思いをしている場合もある。
しかし、手術の性質上、何度もやり直せるものでもないので、合わなかった場合のダメージは結構コワい。
白内障手術は、術式によっては強膜(白目)を切開する場合もあるが、概ね角膜(黒目)の端を切開し、そこから手術器具を入れる。
つまり、角膜内皮を破損する可能性があるのだ。
角膜内皮が少なくなれば水泡性角膜症になってしまい、角膜白濁を起こして再移植しなければならない可能性も出てくる。
最近は内皮細胞のみのパーツ移植も可能にはなってきているが、できるだけ外科手術のストレスをかけたくはない、ともしかしたら主治医は考えているのかもしれない。

眼科のドクターの中には、単焦点の眼内レンズを近視になるような度数で入れて、遠近両用コンタクトレンズでの視力矯正を勧めたり、左右の度を変える(片目を近くに、もう片方を遠くにピントを合わせる)ことによって、遠近どちらも見やすいようにするモノビジョンによる矯正を勧めたりもするようだ。もっとも、モノビジョンの場合は立体画像視能力を多少犠牲にすることになるけれど。

次回の診察で度数決めなどの検査もする。
色々調べた限りでは単焦点レンズを入れて遠近両用コンタクトレンズで視力矯正するのが一番安全そうな気はする。
よく主治医と話してこよう。