角膜移植から約2年経過した頃、突然左目の見え方がおかしくなった。
なんだか、ぼんやりとしている。
角膜が白濁した、というわけではないのだが、なんだか見えづらい。
おかしい、と思ったのでシフト休みの日にかかりつけの眼科医院に行く。
私が主治医と初めて出会った頃、主治医は毎週1回この眼科医院に大学病院から診察と手術のために来院していたが、術後2年経過したこの頃は、診察が月2回に減っていた。
大学病院での診察や医局の若い医師たちへの指導などで多忙を極めるようになっていたのだ、と思う。
主治医の診察日ではないが、同じ大学病院の眼科から交代で医師たちが診察に来ているし、そのうちの誰かに診察してもらえるだろう、と思いつつ出かけた。
視力検査をすると、やはり左目の視力が低下している。
はて・・・。一体、なんだろう・・・?
名前を呼ばれ、診察室に入る。
診察室に入ると、主治医より少し年上なんじゃないか、と思う医師がいた。
私の左目を診察し、こう言った。
「移植から約2年ね。あ~、拒絶反応だよ、これは。」と。
え?拒絶反応?そんな、アホな・・・。
「あの・・・。私が受けた移植は深部表層角膜移植で、主治医の●●先生から、拒絶反応を起こす可能性は低い、と言われてるんですが・・・」と恐る恐る切り出した。
「あのねえ、深部表層角膜移植でも拒絶反応起きることはあるんだよ!!免疫抑制剤出しとくから、点眼して。1週間したらまた診せて。」と、若干キレ気味に言われる。
納得のいかぬまま、薬局で免疫抑制剤を受け取り、帰宅した。
しかし、おかしい。
私の受けた深部表層角膜移植ではドナーから提供を受けるのは角膜上皮・ボーマン膜・角膜実質の部分である。
一番、拒絶反応を起こしやすい角膜内皮は私自身の生まれ持った細胞のままなので拒絶反応が起きにくい、というのは主治医から以前聞いていた。
黒目と白目の境目に角膜上皮幹細胞があり、この部分が健康であれば上皮細胞は入れ替わっていく。
術後約2年経過しているから、既に角膜上皮細胞はドナー由来のものから私の細胞に入れ替わっているだろう。
となると、ドナー由来の細胞が残っているのは角膜実質部分だが・・・。
もし、本来血管のない組織である角膜内に血管が侵入していれば、実質部分がリンパ球にさらされる可能性があるから、拒絶反応が起きる、というのは考えられる。
しかし・・・。主治医に、角膜内に血管が侵入している、と言われたことはこれまで全くない。
点眼を2日程続けたが、見えづらさは変わらず・・・それどころか、ますます見えづらくなってきた。
「これは、絶対におかしい」と思った私は、大学病院の主治医のメールアドレスあてにメールを送った。
以前、外資系に勤務していた頃、主治医の診察日にどうしても都合がつかず、診察日ではない日に診察を受けたことがあった。
その際に、主治医が名刺に「診察日じゃないけど診察します」とメモ書きし、受付で断られないようにしてくれたのである。
その名刺上にあったメールアドレスに状況を伝える。
主治医からすぐに返信があり、「すぐ大学病院に来るように」という指示。
チーフに事情を伝え、有給を利用して大学病院に行き、主治医の診察を受けた。
診察結果は・・・拒絶反応ではなかったのである。
なんだか、ぼんやりとしている。
角膜が白濁した、というわけではないのだが、なんだか見えづらい。
おかしい、と思ったのでシフト休みの日にかかりつけの眼科医院に行く。
私が主治医と初めて出会った頃、主治医は毎週1回この眼科医院に大学病院から診察と手術のために来院していたが、術後2年経過したこの頃は、診察が月2回に減っていた。
大学病院での診察や医局の若い医師たちへの指導などで多忙を極めるようになっていたのだ、と思う。
主治医の診察日ではないが、同じ大学病院の眼科から交代で医師たちが診察に来ているし、そのうちの誰かに診察してもらえるだろう、と思いつつ出かけた。
視力検査をすると、やはり左目の視力が低下している。
はて・・・。一体、なんだろう・・・?
名前を呼ばれ、診察室に入る。
診察室に入ると、主治医より少し年上なんじゃないか、と思う医師がいた。
私の左目を診察し、こう言った。
「移植から約2年ね。あ~、拒絶反応だよ、これは。」と。
え?拒絶反応?そんな、アホな・・・。
「あの・・・。私が受けた移植は深部表層角膜移植で、主治医の●●先生から、拒絶反応を起こす可能性は低い、と言われてるんですが・・・」と恐る恐る切り出した。
「あのねえ、深部表層角膜移植でも拒絶反応起きることはあるんだよ!!免疫抑制剤出しとくから、点眼して。1週間したらまた診せて。」と、若干キレ気味に言われる。
納得のいかぬまま、薬局で免疫抑制剤を受け取り、帰宅した。
しかし、おかしい。
私の受けた深部表層角膜移植ではドナーから提供を受けるのは角膜上皮・ボーマン膜・角膜実質の部分である。
一番、拒絶反応を起こしやすい角膜内皮は私自身の生まれ持った細胞のままなので拒絶反応が起きにくい、というのは主治医から以前聞いていた。
黒目と白目の境目に角膜上皮幹細胞があり、この部分が健康であれば上皮細胞は入れ替わっていく。
術後約2年経過しているから、既に角膜上皮細胞はドナー由来のものから私の細胞に入れ替わっているだろう。
となると、ドナー由来の細胞が残っているのは角膜実質部分だが・・・。
もし、本来血管のない組織である角膜内に血管が侵入していれば、実質部分がリンパ球にさらされる可能性があるから、拒絶反応が起きる、というのは考えられる。
しかし・・・。主治医に、角膜内に血管が侵入している、と言われたことはこれまで全くない。
点眼を2日程続けたが、見えづらさは変わらず・・・それどころか、ますます見えづらくなってきた。
「これは、絶対におかしい」と思った私は、大学病院の主治医のメールアドレスあてにメールを送った。
以前、外資系に勤務していた頃、主治医の診察日にどうしても都合がつかず、診察日ではない日に診察を受けたことがあった。
その際に、主治医が名刺に「診察日じゃないけど診察します」とメモ書きし、受付で断られないようにしてくれたのである。
その名刺上にあったメールアドレスに状況を伝える。
主治医からすぐに返信があり、「すぐ大学病院に来るように」という指示。
チーフに事情を伝え、有給を利用して大学病院に行き、主治医の診察を受けた。
診察結果は・・・拒絶反応ではなかったのである。