先日、「ライジング・ドラゴン」をやっと観た。
ジャッキー・チェンが、「これが私の最後のアクション映画」と言っていた作品。
そうだよねえ、彼、もう還暦だしねぇ・・・。
アクションにも、さすがに若い頃のキレはもう見られないし・・・。
ジャッキー・チェンの映画は好きで、ほとんど観ている。
中でも一番好きなのは・・・「プロジェクトA」。

20世紀初頭のイギリス植民地、香港。
海賊が横行していた香港で、それを取り締まるのは水上警察。
しかし、水上警察に所属するドラゴン(ジャッキー・チェン)たちは、海賊にナめられっぱなし。
そんなある日、酒場でジャガー隊長(ユン・ピョウ)率いる陸上警察と大乱闘を起こす。
しかも、水上警察は保有船を海賊に爆破され、陸上警察に吸収されることに・・・。
何かと、反目し合うドラゴンとジャガー。
しかし、イギリスから海賊退治の為に香港に派遣されたイギリス海軍の提督が海賊に捕まってしまう。
ドラゴンは、身代金を支払って提督を解放させようとする香港総督を説得し・・・。
ジャガーとも和解し、ともに海賊討伐のために戦うことに。
そこに、ドラゴンとは旧知の仲である、泥棒のフェイ(サモ・ハン・キンポー)も加わり・・・。
海賊討伐のための、プロジェクトAが始動する・・・。

1980年代半ば以後は、香港も開発が進み、清朝末期を舞台にした映画の撮影が難しくなった。
「プロジェクトA」以降、舞台を現代にしたアクション映画が多くなったのは致し方ないところ。
ジャッキー、サモ・ハン、ユン・ピョウの3人は、幼馴染。
1950年~60年代の香港には、貧しい家庭の子を集め、読み書きとカンフーを教える・・・。
全寮制の技芸学院が、いくつかあった。
彼ら3人は、そんな学校の出身。
香港のカンフー映画で活躍している映画人には、こういう学校の出身者が結構いた、と思う。

この映画のアクションシーンでは、25mの時計台からの落下シーンがあまりにも有名。
カメラを何台か回して同時に別アングルから撮影せず・・・。
ジャッキーは3回、25mの時計台から、自ら落下して撮影した。
文字通り身体をはってアクションシーンを撮っていたので、大怪我が絶えなかったジャッキー。
「プロジェクトA」以後に東欧で撮影された「サンダー・アーム」では・・・。
頭蓋骨骨折の重傷を負い、緊急手術を受けている。
ジャッキーがAB型だったため、輸血用血液を集めるのも大変。
一時期、本当に危険な状態に陥っていたらしい。

1980年代半ばのキネマ旬報に・・・。
日本からジャッキーに会いに行ったファンの手記が掲載されたことがあった。
マネージャーも本人もイヤな顔一つせず、もてなしてくれただけでなく・・・。
ジャッキーに誘われて、一緒に飲茶まで食べていたのだ。
なんて、羨ましいヒト。
そのヒトの手記によると・・・。
ジャッキーが、腰にコルセットを巻いていたので、何で?と聞くと・・・。
なんでも、撮影で脊椎を痛め、背骨が腰のところでズレてしまったのだとか。
それで、普段はコルセットを巻いて保護している、と本人が言っていたそうな。

あれだけ、激しいアクションシーンをスタントマン使わずに撮影してたら・・・。
そりゃ~、大怪我もするし、身体のあちこちにガタも出るだろう。
1980年代半ばでその状態だったのなら・・・。
今は一体、どんな状況になってるんやろう、彼の身体。
何はともあれ・・・。
お疲れ様でした、ジャッキー。
アクション以外の映画に出てるジャッキー・チェンって何か・・・想像つかないけど。
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