チビッコの頃、隣に住んでいた某国営放送の機械技師のおじさん。
映画好き、しかもホラー映画好き。
そのおじさんの休みの日に、よく横にちょこんと座って一緒にホラー映画を観ていた。
中でも印象に残っていた映画が2本あり・・・。
1本はマッドサイエンティストの大学教授が、植物と人間を融合させれば・・・。
光合成できるようになり、食糧危機を回避できる、と・・・。
教え子をかどわかし、人体実験をする、というもの。
タイトルは「悪魔の植物人間」。

もう1本は、舞台は19世紀末~20世紀初頭、ある上流階級に属する男性が・・・。
娘が死んでしまい、生き返らせるのに成功したが・・・。
一度死んだ体は自力で血液をつくることができず、娘の友人をかどわかして血を抜いて殺す。
しかも、犠牲者を蝋人形に細工していた・・・という映画。
これは、チビッコの頃、1度観ただけの私の記憶。
これが合ってるかどうかも自信がなく・・・。
この映画、どうしてもタイトルがわからず、ググり方が悪く、見つけられず・・・。
今日、やっと判明した。
そのタイトルこそ、「生血を吸う女」。
1961年製作のイタリア映画、監督はジョルジョ・フェロー二監督。
ジュリアーノ・ジェンマ主演のマカロニウエスタン映画を数多く送り出したフェローニ監督。
その監督が製作した怪奇映画。

1910年代のアムステルダム。
芸術を専攻する学生ハンスは、郊外の古い屋敷を訪れる。
その屋敷には風車小屋があり、屋敷の屋根裏部屋にその動力装置が取り付けられていた。
そこでハンスは、等身大の蝋人形が、オルガンに合わせて回転しているのを見、ゾッとする。
屋敷の主は医師、一人娘のエルフィと暮らしている。
ハンスはそこに間借りすることになり、エルフィに言い寄られるが・・・。
ハンスには恋人リゼロッテがおり、そのことを知ったエルフィは死んでしまう。
ところが、エルフィが亡くなったあと、屋敷内で不気味な出来事が頻発し・・・。
ハンスは屋敷を逃げ出す。
しかし、リゼロッテが行方不明になってしまう。
彼女の行方を友人ラープと探すうち、またあの不気味な屋敷にたどり着くハンス。
そこで、彼が知った事実。
エルフィを生かすために、父親である医師が若い娘をさらっては血を抜いていた殺していたこと。
犠牲者の遺体は、蝋人形のように細工していたこと、だった。
間一髪、リゼロッテを救い出すことに成功するハンスたち。
エルフィの父親である医師は、屋敷に火を放ち、最期を遂げる・・・。

チビッコの頃の記憶、意外に正確だったことに・・・ちょっとビックリ。
ホラー映画で、コワいお話なんやけど・・・。
映像がものすごく美しかった記憶がある。
ググリ方が「死者を蘇らせる」とかだったから、なかなか引っかかってこなかった。
「マッドサイエンティスト 血を抜く」でやっと引っかかった。
60年代のゴシック・ホラーの名作、と言われているらしい・・・。
映画アホ、まだまだ修行が足らんなぁ・・・。

「1000日のアン」で・・・。
「私なら陛下に男の子を産んで差し上げられます」というセリフが印象深かったように・・・。
この作品にもものすごく印象に残っているセリフがある。
さらわれ、逃げられないようにベッドに縛り付けれられているリゼロッテに向かって・・・。
エルフィが言うセリフ。
「悪く思わないでね、私はあなたの血が欲しいの」
え~ん、大人の女のヒトコワいよぉ~。
・・・と、男兄弟しかおらず、幼馴染も男ばかりの環境にいた私は・・・。
マジ、ビビったのだった。

ゴシック・ホラー好きの方、ゼヒ・・・。
例によって例のごとく、DVD出てたけれど廃盤みたいやけど・・・。
生血を吸う女 [DVD]/ピエール・ブリス,シラ・ガベル,ウォルフガング・プライス
¥5,040
Amazon.co.jp