前記事の続きです。まあ、ちょっと予期せぬ展開になったので聞いてください。

野田敦子『体の不調は、心も消耗する。自分の体との自問自答に終始する孤独な戦いだ。』先週の木曜日から左上の奥歯が痛いです。痛い、というよりズキンと沁みます。早く治したくて土曜日に歯医者さんに行きました。するとレントゲンを撮ったあと「虫歯…

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「虫歯ではないので、知覚過敏の処置だけして様子を見ましょう。これで治らなかったら、神経を抜くしかないかなあ」

と、かかりつけ歯科医に言われてとぼとぼ帰ってきて、もう一度、そこへ行く時間はないので、家から歩いて数分の歯医者さんに初めて行くことにしました。近所にピカピカの歯医者さんができたことは知っていたけど、毎日、その前を通り過ぎるだけだったのです。

院内はいい香りがしてピカピカです。名前を呼ばれ、ドキドキして診察用椅子に座るとレントゲンをとり、先生、「確かに虫歯ではないですねえ。歯、そのものがつま先立ちしているようなものなので…。できることがあるとすれば、お掃除ですかねえ」と、ほかにもいくつか言われましたが、概ねそんな感じで、またもや歯切れが悪い。

「つま先立ち」というのは、歯茎が著しく後退しているということですね。そもそも遠い歯科医院に通っていたのも歯周病治療のため。40代後半から歯が悪く「このままでは総入れ歯」と言われる状態をなんとか治療でもたせてきたのです。保険外治療のため、お金も遣いました。それだけにこれまで通ってきた歯科医院への愛着も深い。信頼してきた。通い続けて16年。長い。

そんな具合で近くの歯科医院でも「とりあえず、歯のお掃除をしてみましょう」と歯切れの悪い結論を得て、またも、とぼとぼと家に帰りました。歯のほうは、そもそもあまり原因がはっきりしないので「何となく、歯と歯茎が弱っているのかなあ」としょんぼり。

その先に「総入れ歯」という白い歯輝くゴールが見えます。

うれしくないゴールを見据えつつ、すがるようにデンタルクリームと言うのを買ってみて塗り込んだりして過ごすうち、少しずつましに…。

もう、行かなくていいかな。歯のお掃除。このままキャンセルして、元の歯医者さんに行こうかな。慣れてるしな。

…とまたもや迷います。前記事にも書いた、行きつ戻りつ、ああでもない、こうでもないと考えて脳のリソースを無駄に使うあれです。暮らしの質を低下させるあれ。疲れる。

でも、「お掃除で治る」ことだってあるかもしれないじゃないか。

自分を鼓舞して決断したというより、そのまま決めかねて過ごしていたら予約日が来たというほうが近い。そして昨日。火曜日午前。行ってまいりました。

結論から言うと歯のお掃除がすごかったです。

これまで受けてきた歯のお掃除のなかでもトップオブトップの丁寧さだった。1時間以上みっちり。大雑把にすべての歯垢や歯石をとったあと、細かいところをとり、ステイン汚れをとり、あれをとり、これをとり、あれを調べ、これも調べ…。あごが疲れたけれど、途中からは感動すら覚えるほどでした。

若くてきれいで優しい完璧主義の歯科衛生士さん。あなたについていきます！と手を握りたかったぐらい。

その後、先生がやってきて全体をチェックし、わたしを驚愕させる一言を言うのです。

「こことここに小さな虫歯が２つあります。簡単なものなので次回治療をしましょう。ここも虫歯ではないけれど埋めておいたほうがいいでしょう。ここもやりましょうね」

え？

虫歯？

わたしの、かかりつけ医への信頼は何だったのか。

かかりつけ医よ、あなたが発見せねばならぬ虫歯ではないのか。

しかも、今日わかった。昨今の歯のお掃除、手抜きだぞ。

今回、先生と他の患者さんの話を聞いていると、治療に大変慎重で「患者さんがどうしたいのか」を優先する方の様子。また、ここまで歯のお掃除を丁寧にやらせるというのは、信頼できる歯科医院なのではないか。

もし、この先、白く輝く「総入れ歯」というゴールが待っているのであれば、この先生のほうが「よりわたしにフィットする入れ歯を作ってくれるか、もしくは作ってくれる専門医を紹介してくれるのではないか」という感触を得、あっという間に信頼がムクムクと。

なんといっても、歩いて数分だし。走れば２分。走らないけど。

…という具合に、歯の治療の顛末をダラダラ書きましたが、考えたり、悩んだり、期待したり、期待をいいほうに裏切られたり、悪い方に裏切られたりしながら、わたしはわたしの体の不調を一人引き受け、試行錯誤を繰り返すしかないのです。だれしも、そうであるように。

病院通いって、すごく受け身のようで、その実、黙って考え「自分で舵をとる」ものなのかもしれませね。

友よ、くじけず、がんばりましょう！

わたしは、当面、家の近くに通います。歯のほうは、一進一退。

案外効く、デンタルクリーム

麻酔成分が入っているそうで、口内炎の人から高評価。

【第2類医薬品】メディケアデンタルクリーム T 4g

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これ、いいです！

私は楽天マガジンで読みましたが、攻めの終活。またブログにも書きますね。

自宅で終わりを迎えるために知っておきたいこと (TJMOOK)

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よければ、こちらもどうぞ。

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雨上がり、「裸でベランダ」の人に会いました。 | ウェブのほぼ女性誌　どうする？Over４０

dosuru40.com

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前記事にコメント、ありがとうございます。

■絹ごし豆腐さん

ああああ。そうなんですよねえ。脳内で繰り返される「ああでもない、こうでもない」をそのまま口にする人。きっとその間は、気持ちがマシになるんでしょうが、荒れに付き合わされるのはたまらないですよね。「病院行け」としか言えないし（笑）

■sakae0325

ありがとうございますーー！また歯の話を書いちゃいました（笑）そんなに痛くないですーー。ご心配おかけしました！

■Zeroさん

わああ。よかった。書いた甲斐がありました。「気持ちがつらい」ときや「苦しい」ときは、そのメカニズムみたいなものを自分なりに明らかにするとちょっとマシになりますよねえ。自分がそうなりたくて書きました(^^)

病院通いは受け身のようで「自分で舵をとる」ものなのだと痛感した件。