2025.10
東山魁夷「朝明けの潮」
今回、東京からこの絵を見るために、1ヶ月ぶりに長野にやって来ました。
10月4日からスタートした東山魁夷の特別展。「朝明けの潮」は、皇居内の宮殿壁画なので、一般の人は見ることができないのですが、この絵の原寸大の下絵が初公開されています。
長野立美術館
東山魁夷館 開館35周年記念展


東山魁夷はこの絵の制作にあたり、1年かけて取材しているだけあって、下絵の数がすごい。前期と後期で入れ替えがあります。

皇居宮殿壁画「朝明けの潮」
1968年に竣工した皇居言殿のために制作された壁画。縦約4メートル、横約15メートルになる大作で、東山魁夷が手掛けたなかでは最大級の作品。皇居宮殿の長和殿、南の階段を昇った正面の部屋に設置された。この部屋は本作にちなみ「波の間」と呼ばれる。作品名は、万葉集の歌から採られ、朝明けの潮 となった。万葉集では「あさけのしお」とよむが、作品名で現代風に「あさあけのうしお」とした。
時つ風吹かまく知らず阿胡の海の朝明の潮に玉藻刈りてな
絵の取材地は山口県の青海島です。


皇居宮殿の長和殿の図
壁画に関する貴重な資料や、完成時の昭和天皇と東山魁夷の映像など、貴重な資料が見れました。
また、壁画関連以外にも、かなりの数の作品が展示されていて、見応えがあります。
今回の展示では珍しい作品も多く、まるでターナーのような海の風景や、平山郁夫のようなシルクロードを感じる作品も展示されていました。
東山魁夷は元々西洋画家なので、やはりそういった画家の雰囲気が感じられます。
ただ、私は個人的に中国の景色を描いた墨絵や横山大観を思わせる今回の壁画のように、日本画に近い方が好みです。
今回、東京タワーからニコライ堂までを描いた「東京12景」が展示されていて、これは初めて見たと思います。
そして以前、東山魁夷館で展示されていた「京洛四季」。
「京都を描くのなら、いまのうち」と川端康成に言われて描いた連作です。
今回良かったのは、京洛四季のこちら。
写真不可なので、リトグラフの販売ページより。


始まったばかりなので、人も少なくゆっくり見れて良かったです。
見学後は、隣接の東山魁夷館へ。
わかりにくいけど、「東山魁夷館の35周年」をやっているのが長野県立美術館。隣接する別の建物で、入り口も別です(連絡通路あり)。
長野県立美術館は確か6年ほど前にできたばかりです。
東山魁夷館
コレクション2025第二期
こちらは、何度も見ている常設展。
季節で入れ替えるのですが、冬場の方がいい作品が多いのに、なかなか見に行けない。
今年の目玉は、奈良の唐招提寺、御影堂の襖絵の下絵。小さな下絵ですが、全方向揃っていて、見る価値あり。
唐招提寺 御影堂
2018年に東京の新国立美術館で再現展示を見たのですが、大迫力だったのを覚えています。
御影堂は6月の3日間しか一般に公開されていないのですが、いつかは御影堂で現物を見たいと思っています。

表紙は今回も展示があった「道」の絵です
今回は東京から長野まで新幹線で1時間半、アクセスが良いので気軽に行けるのがいいですね。
明日は、軽井沢で降りてフランスで見逃した作品を見に行こうと思います。
秋の芸術月間シリーズが続きます。
おまけ:
長野で必ず食べるのが、いろは堂のおやき。
今回は舞茸が絶品でした!オススメです!
好きすぎて、こちらも購入。

by BEAMS

