暗いでございます。

でも、かつて私が好きだった世界。


         浅川マキの世界  /  浅川マキ


新宿のアングラ劇場(蠍座)でのライブ盤。

イメージとしては、黒、孤独、闇、煙草の煙、ブルース、黒人霊歌・・・

このアルバムの構成は寺山修司。 彼女は寺山修司によって見出された人。

彼の作詞の曲も数曲入っていますが、やはり、独特の世界です。

歌うというより、詩を語っています。


これは、彼女のデビューアルバムですが、これ以降のアルバムには

つのだひろ、坂本龍一、泉谷しげる、原田芳雄、・・・ 他にも、かなりのアーティストが

参加しています。


アダモ作の 「雪が降る」 も収録されていますが、あのいつも聴くロマンティックな世界ではありません。

「かもめ」 などは 曲調は陽気ですが、内容はというと、男が恋人である女を殺してしまう歌。


収録曲

 

   夜が明けたら 

   ふしあわせという名の猫

   淋しさには名前がない

   ちっちゃな時から

   前科者のクリスマス 

   赤い橋

   かもめ

   時には母のない子のように

   雪が降る

   愛さないの愛せないの

   十三日の金曜日のブルース

   山河ありき


私が好きな詩

    

   ふしあわせという名の猫 (寺山修司)

         

        ふしあわせという名の猫がいる

        いつも私のそばに、ぴったり寄り添っている

        ふしあわせという名の猫がいる

        だから私はいつも、ひとりぼっちじゃない

        この次、春が来たなら、迎えに来ると言った

        あの人の嘘つき、もう春なんか来やしない、来やしない・・・



かなりネガティブですが、結構ハマリます。

CD盤も出ているようなので、一度聴いてみては?


浅川マキ オフィシャルサイト