その聖職者まがいが地獄と悪魔を脅しに悪用し、無垢で純情な信者を委縮させるのだから何とかしなくてはいけないだろう。説法する人が宗教そのものを理解出来ず、これを詐欺や商売と考えているなら一大事である。宗教の商圏がまとまれば、これを維持する為に「洗礼」も行う。宗教2世などと言われている人々である。誕生して何も考えられぬ幼児に「洗礼」を受けさせるのは親の好意と思っているのであろうが、別の面では強要であり教団や聖職者まがいの利権維持の為である。政治や有識者団体はここを指弾しなければ何の意味もない。暖簾に腕押しだ。もっとも宗教の本質が理解出来ず、政治が宗教勢力に頤使されているのだから仕方がないのかも知れぬ。

 昔、中学生の頃、地獄絵図が並べてある古刹を訪ねたことがある。阿鼻叫喚を色彩にした恐怖図であった。誰が見てきたのだろうか。現世で悪行を重ねると死後はこのように永遠に苦痛に耐えなければならないと諭しているのである。悪行は犯さず普通に生活していても原罪によるイブとアダムの罪を背負い、得体の知れぬ悪魔にも人生を邪魔されるのが人間であるらしい。そして教団や聖職者まがいの説法や教義に逆らえば、待っているのは地獄である。一神教では天国、煉獄、地獄の3段階に分類される。中間の煉獄を彷徨う霊はゾロアスター教の教義の如く、罪を火によって浄化された後に天国へ行くとされる。日本仏教では3界6道に分類されている。3界とは見事な煩悩本位の分類であり、欲界、色界、無色界と呼ばれる。ご想像の通り、無色界とは煩悩の消え去った世界であり、悟りと死を意味する。6道とは天上、人間、修羅、飢餓、畜生、地獄の6段階を示す仏教用語である。

※明日に続く