その国連で非常任理事国になろうとしている日本の目的は第一に敵国条項の撤廃であり、常任理事国の拒否権の撤廃であろう。そして何より利権体質の改善であり、ロビーストが賄賂をバラ撒いて嘘と捏造を登録することを禁止せねばならぬ。フェイク・ニュースや偽のグローバリズムの如き間違った主義主張を現実化する手助けをしてはならない。その点でNGOやNPOは精査して、悪意の拡散や天下り利権の拠点とならぬよう監視すべきであろう。

 敵国として国連に国名を残したまま世界平和に貢献せよと言われれば、如何なる国も反発せざるを得ない。それがイタリー、ポーランドやオーストリアの腹底にある反発であろう。日本やドイツは逆境にめげず経済成長を成し遂げたからまだましであるが、敵国条項に列挙された残り5カ国は国内不安と経済低迷が国民感情を劣化させている。大衆迎合政治が全盛を極め、民族意識と矜持がヒステリー化しているのは敵国条項が残存していることに依る。平等、公正、公平を錦旗としていても、どうせ我が国は差別された敵国ではないか。これが国家と民族に与える劣等感は非常に大きい。だから「何でもあり」になるのである。国連もEUも我が国も何もしてくれない。真実は国民の自助努力が足らず、政治が機能していない結果なのだが・・・。だからEUに過剰な保護を頼みながら規制には抵抗する。それがEUの分裂を促進し結束を乱しても、である。それでも不満が解消出来ず、支那の悪企みである一帯一路政策に合意し闇金に手を出すのだから、コンテ首相と「五つ星運動」はギリシャの二の舞であろう。ヨーロッパ文明の祖ギリシャと、ローマ帝国の子孫であるイタリーの末路は見るも無残な光景である。せめて日本の上杉鷹山の歴史を参考にして、国家再興を目指して戴きたいものである。