「術師だけの世界を作るんだ」

 

「呪術廻戦」

呪術廻戦で夏油傑が目指した世界であり理想の未来の姿

 

そのため「非術師を皆殺しにする」選択をする

 

“この世界にとって害をなすものは、この世から無くなれば良い“

思想的には嫌悪感があるけど理想的な正解

 

いかにもインテリな人が考えそうな発想

最近では世界で環境保護を訴える人達そっくり

「地球を救うために石油をゼロにする」

「二酸化炭素を無くそう」

と、道路を占拠して車の往来を止める人たちのよう

 

問題の一面しか見ず自分勝手な活動

 

もし夏油傑の想い描く「術師だけの世界」が実現するとして、これが継続していけるのか?

 

おそらく答えは「NO」

それには2つの理由がある

 

1つは、働きアリの法則というのがある

 

アリの巣には働きアリがいて、そのうちの20%がよく働く優秀なアリ、60%のアリが普通、残りの20%が仕事もせずサボるアリになる

 

これはどこのアリの巣でもほぼ同じような割合になるという

そこで2割の超働くアリばかりを集めて1つの巣に入れたら、超働くアリ100%のスーパーエリートのアリの巣ができる

 

と、思いきや

 

その理想の巣でも働かない20%、普通になってしまう60%に分かれて結局、超働く

アリは全体の20%にしかならないという実験がある

 

つまり、せっかく理想の呪詛師ばかりの世界を作っても20%は非術師に近いものが生まれてくる可能性がある

 

2つ目は中国で昔行われたというスズメ駆除の話

 

中国では毎年、ズズメによる穀物の被害が深刻な問題になっていた

スズメによる被害は毎年、一匹あたり約14キロになるという

そこでスズメの一掃作戦を国を挙げて行ったところ

穀物の収穫量が増した・・・と思いきや激減してしまう

 

理由は穀物を食べる虫の大量発生が原因だった

つまり、穀物につく害虫を食べてくれるスズメが全くいなくなった結果だった

 

自然界には何んらかの循環システムが働いていて一見、無駄や不要・害にしか見えない事柄にもシステムから見ると必要なことなのかもしれない

 

それをなんらかの大きな力を持つものが無理やり変えようとするとシステムに異常(バグ)が発生するのかもしれない

 

と、言うことで

もし夏油傑の想い描く「術師だけの世界」ができても

次の新しい問題が発生する可能性がある

 

それはつまり

夏油の行動は無駄な努力に終わる可能性が高いことを示す