年金と資産運用
というキーワードで、ずっとFP活動をしているわけですが、この年金、どの年代に視点をおいているかによって問題意識が大きく変わってきます
たとえば50歳前後であれば夫は入社からずっと同じ会社で妻は専業主婦というパターンが圧倒的に首都圏だと多いわけです
そんな方々をイメージしたリタイアメントプランのポイントは、以下のようなところ
1、ねんきん定期便で年金はいつからいくらもらえるかのチェック
男性の場合昭和36年より前に産まれていると、生年月日に応じては老齢厚生年金の一部支給(報酬比例部分の特別支給)が65歳前にスタートします。
これはねんきん定期便に書いてありますから、まずは自分のデータをチェック
でも年金って請求してもすぐにもらえないから、その辺のスケジュール感の調べるとなおよしここはお近くの年金事務所に聞けば解決します。
2、ねんきん定期便に書いていないことをチェック
2-1
特に大手企業にお勤めで基金がある方だとねんきん定期便に書いてある老齢厚生年金額がとても低く表示されているので、ここは基金に問い合わせが必要
つまり代行部分といわれるところについてはねんきん定期便に書いていないから(不親切だと思うけれどしょうがない)
注意事項
ねんきん定期便および年金基金からの年金は、「現状の年収が定年まで続いた場合」という仮定のもと計算されるので、その仮定が崩れたとき(リストラになっちゃったとか、年収が下がったなど)その数字は減額されるということ
2-2
このくらいの年代の場合、奥さんが年下という場合が多いので、加給年金という厚生年金の家族手当がもらえる場合が多いけれどこれもねんきん定期便に書いていないので、ここは年金事務所に問い合わせが必要
加給年金をもらっている奥さんは振替加算として継続できる可能性が高い(昭和41年より前に産まれていれば)ので、ここも年金事務所でチェック
この2つはねんきん定期便に書いていないところ
だから自ら動かねばならない!!
3、定年後の働きかたもぼちぼちチェックしたいところ
3-1
会社員でいれば在職老齢年金といって、もらえるはずの年金がおあずけになる制度がある。
これは会社の人事に聞けば教えてくれるし(そういうところが多い)結構いろんなサイトもあるから参考に
ごくシンプルに言うともらう年金と給与を合わせて28万円以上になると、もらう年金を少し返上しなくちゃいけないということ
給与は賞与を合わせた過去1年の平均でいくので、まあ結構この基準にひっかかるので年金カットになる場合が多いよう
3-2
でも定年後も会社員でいるということは、年下の奥さんが引き続き第3号でいられるし、健康保険も扶養でいられるから結構継続雇用という場合も多いのでは?
第3号ってそもそも年金保険料免除だから、夫が退職してパートなどいわゆる会社員じゃないステータスで仕事を続けた場合奥さん第1号にならなくちゃいけなくなる
第3号と第1号って受け取る年金額は一緒なんだけど、第3号は保険料の支払い義務はゼロなのに対して第1号被保険者は毎月16000円程度の保険料を60歳まで支払い続ける必要がある
えーっ、もったいない!!と思ってほったらかしにすると、1年放置のつけは年額2万円の受給額減としてはねかえるから恐ろしい
3-3
定年後の働き方によっては健康保険も変わる。国民健康保険なのか、任意継続なのか、会社員としてそんまま健保なのか
めんどーなのは、それぞれ保険料が違うし問い合わせ窓口が違うし、特に任意継続なんて退職後20日以内に手続きしなくちゃアウトだし
つまい、退職してから考える暇はない、ということ
退職前からその後の働き方によるお金の出入りを自分なりに確認しておかないとね~というわけです。
だいたい大きく↑の3つが公的制度のチェックポイント
そこがある程度方向性が見えたところで、お金のプランイング
お金のプランニング1
資産の棚卸
お金をどこにいくらあずけているか、商品はなにかなど一覧にする。ついでに借金も
お金のプランニング2
借金をどうする?って考える
退職金がいくらもらえるか確認しておいて、それで払っちゃうのか、借り換えるのかなど
いくつか選択肢もあるから、要相談
払っちゃうとね~、手元資金が少なくなるから、金利との相談っていうのも必要かな
お金のプランニング3
保険のチェック
死亡保障はいるのか、いらないのか?夫の老齢厚生年金の4分の3は妻が死ぬまでもらえるからここも整理
医療保険とがん保険はもう一度考えたいところ
入れるとしたらラストチャンスかも知れないし
お金のプランニング4
出入りが見えたところで資産の適材適所化を進める
普通預金にだぶだぶでもいけないし、リスク商品にガッツリでもいけない
だいたい50代のリタイアメントプランの流れはこんな感じです
結構なステップです^^;
ひとりじゃ大変だから、FPに相談するのもありってわけです
それと大事なのは、プランを見直しすること
少なくとも年に1回位
支出は予算でおさまっているのか、見落としはなかったのかとか・・・
50代になると収入を増やすという積極的なアクションがとりにくいというデメリットがある半面、お金の出入りが割とステーブルになっているのでプランしやすいというメリットがある
子どもがこれから学校というようなファミリー層は、結構想定外のお金があるけど子どもが独立するとね、割とプランは立てやすい
だから50代は、あるお金をきれいに整理して、お金の使うスピードを自分で理解すること、ここが一番大事かなっと思う
ここを私はお金に名前を付けるって言うんだけどね^^
ざっくりでも予算を決めておくとね、使う時も気が楽でしょ
これが大まかな50代のリタイアメントプランの流れです