投資を始めるには、手元資金が必要なのですが、FXにおいては「差金決済」なので、手元資金はそれほど必要ではありません。



外貨預金にしろ、外貨MMFにしろ1万ドルを取引したければ1万ドルに相当する円を先に準備しなければならないのですが、



レバレッジを効かせることによりFXならことによっては1万円で1万ドルを(1ドル100円だとしたら1万円で100万円)の取引をすることができます。



差金決済とは「売買」が成立した時の「差金」のみが実際に清算されるシステムなのでこういったことが可能なのです。



たとえば1ドル90円の時に買った1万ドルが1ドル100円になったら1ドルにつき10円の利益だから1万ドルなら10万円



つまりここで実際にお金として動くのは、この儲けの10万円だけ



もともと手元に90万円を持っていたかどうかは問題にならないのです。



反対に1ドル100円で買ったドルが1ドル90円になったら、さっきと同じ1万ドルの取引であれば10万円の損



損をしたらその「差額」分の支払いが生じるだけなのです。



ここでは100万円を投資したのに90万円しか戻らなかったというよりも、損失10万円の支払いが生じたということになります。



ここが差金決済であるFXが外貨預金や外貨MMFと大きく違うところです。


だから損が大きくなるともともとの手元資金以上の損失を埋めるお金が必要になってしまった、という「追証」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、その追証が時に大きな問題になってしまうのです。



そもそも手元にあったお金で運用していれば、最大の損害額は手元資金がゼロになることと限定されるのですが、なにせFXは手元の資金を無視するような形でレバレッジをかけたり、売りから入ったりするので、自分の予算にかかわらず追証が発生することがあるのです。



この追証がFXはじめ信用取引など差金決済の運用商品の最大の「怖さ」でしょうね。