証券会社のHPには必ず金利の高い債券の紹介がありますね。
たとえばSBI証券のサイトを見てみると・・・
さらにSBI証券のページを進んでいけば・・・
豪ドル、NZドル、米ドル と高利回り債券の紹介が続きます
日本の債券に比べ金利は確かに魅力的です
債券は、お金を貸してその利息収入を利益とする商品ですから、まず大事なポイントは「お金を貸す相手は誰か」ということ。
国なのか企業なのかまずそれを見極めましょう。
たとえば南アフリカランド建ての利付債券は、お金の貸し先は世界銀行 です。
最初にこの金融商品を考えるときは、「信用できる相手かどうか」ということを見極めなければならないのですが、私たちができる方法で有効な手段は「格付けを見る」ということでしょう。
格付けというのは、第三者の専門機関がその団体の財務の健全性を調査し、評価を行うものです。
SBI証券のサイト説明をみると世界銀行の格付けはAAA、アメリカ・オーストラリアに並ぶ最高格付けということが分かります。
ということは、お金を貸しても大丈夫そうって判断できますね。
続いて同じページの利払いのイメージというところを見てみると・・・
確かにいい感じですね~、100万円の投資に対して毎月4480円の利息が入るなんて。1年間で53,760円です!!
※利息には20%の利子税がかかりますから忘れないでくださいね。
でも最大の注意点は、為替なんですね。貸した先がきちんとしていれば、債権は安全性の高い商品ですが、外国の通貨での投資商品は、安全性の高い商品であってもとんでもなくリスクの高い商品に変えてしまうこともあります。
この例でいえば4480円が毎月決まって入るような錯覚になりますが、この金額は確定ではなく為替によって変動します。
為替は円高になれば円でもらう金額が少なくなり、円安になれば円でもらう金額が多くなります。
ちょっとややこしいですが、外国通貨で投資をしている人にとって、円安はうれしい!ものなのです。
では、南アフリカランドってどんな通貨なのでしょう?こういうときはチャートを参考にします。
このチャートでいくと右軸が1ランドいくらかという為替を表しています。上にいくほど円安となります。数字が大きくなっているに円安なんてへんな漢字がするかと思いますが、ソーイウモノとまずは覚えてください。
1年間のチャートを見る限りにおいては、ランドは8円から14円位のはばでの反動があることが分かります。
では、最高に円安になるケースと最悪に円高になるケースでどの程度利払いの金額が変わるのかを考えてみましょう。
たとえば10万ランドに対しての6、72%は6720ランドです。これが毎月支払われるわけですから1回は560ランドです。
最高のケース1ランド14円の円安であれば、560ランドx14円=7840円 ここから20%の税金が差し引かれますから手取りは6272円
では最悪のケース1ランド8円の円高であれば、560ランドx8円x0,8=3584円となります。
だいぶ差がありますね。
でも最も大事なところは、買ったときの為替と売る時の為替です。
1ランド8円の時にかって1ランド14円の時にうまく売れたら超ラッキーですが、反対のケースであれば、いくら利息をもらってもおいつきません。
たとえばランド12円で10万ランドを購入したとしましょう。必要なお金は120万円です。
もし償還時(満期)の為替が8円であれば、80万円しかもどらないことになります。その差額は40万円
償還までの期間1年7か月、19ヶ月間一番最初の例の通り4480円をもらっても85120円にしかなりませんから、為替の損を埋め合わせることができません。
どうでしょう?金利と為替が絡むとちょっと複雑になりますね。
では、このような商品とはどう付き合ったらいいのでしょうか?
長くなったので、また改めます・・・