僕は全盲で車いす。

前々回のブログの最後にちょっとおまけ

月9ドラマ『君が心をくれたから』の話をした。

僕は普段あまりドラマは観ないのだけれど

先に観はじめていた彼女から

このドラマのことを聞いて興味が湧き

観てみることにしたのだ。

TVerでは、解説放送版もあり

全盲の僕にでも観られる。

僕は、TVerで観るからリアルタイムじゃないけど

おそらく、主人公の雨(永野芽郁)が

視覚も失うことから解説放送版があるのだと思う。

あらすじ

自分に自信が持てず、人に心を開けないでいた主人公・逢原雨(永野芽郁)は、かつてただ一人心を通わせ、今もなお忘れられない男性、朝野太陽(山田裕貴)と再会する。しかし、再会を喜んだのもつかの間、彼は事故に遭ってしまう……。悲しみに暮れる雨の前に、あの世からの“案内人”と名乗る男が現れてこう告げる。 「君が“心を差し出す”ならば、今から奇跡を起こしてあげよう」。 しかし、案内人が提示した“心を差し出す”という条件は、雨にとってあまりにも過酷な宿命を背負うものだった……。“雨”と“太陽”、真逆の名前を持つ二人が織りなす、切なくて美しいファンタジーラブストーリー。

“心を差し出す”という条件というのは

雨から3ヶ月かけて一つずつ五感を奪っていく

というものだった。

当たり前にある五感の一つ一つが持つ意味を

普段の生活で考えることはあるだろうか?

僕自身、そんなことなど考えたこともなかった。

中途で障がいを持つまでは・・・

僕が失ったのは五感のうちの

視覚いう一つかもしれない。

ただ、2ヶ月近い昏睡状態から目覚めた僕は

腰から下の感覚(触覚)もなかった時期がある。

そして、人工呼吸がつけられ声が出せない状況も

経験している。

腰から下の感覚(触覚)がない時には

自分の手で足を触らないと

そこに足があることさえわからない。

上半身しかないように感じることもあった。

状況は違うかもしれないけれど

失ったものの大きさや大切さを僕は知っている。

このドラマを観て毎回

苦しくなるし、涙も止まらない。

それでも、観ることをやめようとは思わないのだ。

気持ちの部分では、共感できることも沢山ある。

自分が思っている以上に深い意味が

五感にはあるのだ。

それをこのドラマは教えてくれる。

僕は、視覚を完全に失ってみて

『もっと色んなものを見ておけば良かった』

肢体不自由という足の自由を失ってみて

『もっと色んな所に行っておけば良かった』

『もっと歩ったり、走ったりしておけば良かった』

こんな風に後悔しかなかった。

当たり前にあったものを失うということは

簡単には説明できないほど

経験した者にしかわからない辛さなのだ。

だからこそ、普通にある、当たり前にあるものを

当然のものだとは思わないでほしい

思う僕なのでした照れ照れ照れ

そして、辛いことや大変なこともあるけれど

幸せは僕たちの周りに沢山溢れているのだ照れ

『そうだよね。このドラマで、私も大切なことを沢山教えてもらってるおねがい五感の大切さや五感の持つ意味ももちろんだけど、それ以外にも沢山・・・』byさち