黒い衝動の正体 | NobunagAのブログ

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家庭菜園、ゲーム、アイドルなど趣味の話題や、子育て、介護関係のことをつらつらと書いています。

今回も東リベの話。


ネタバレが嫌な人は

読まないことをオススメします…










この優しいマイキーが
急に何かに取り憑かれたように
暴力的になって、
歯止めが効かなくなる
「黒い衝動」。

「オレの呪い」

「愛から生まれた」

とされているのだが…



呪いというのは、
ひとつの表現だとして
現実にこんなことが
あるのか?

突然、暴力的になって
自分が止められなくなる、
なんて起こりうるのか?

バカでキレやすいとかではなく、
もっとしっかりした理由として
こういうことはあり得るのか?

と言われると、
実はあったりするんだよね…。

人間の脳はいろんな部分で
構成されているのだが、
前頭葉に障害があると
善悪の判断がつかない
状態になるんだ。



認知症でも

「前頭側頭型認知症」

というアルツハイマーとは
まったく違う病気が存在する。

普通の認知症では脳全体や
記憶を司る海馬が、
萎縮してしまうのだが
前頭葉や側頭葉だけが
縮んでしまう状態の人は
現実に存在するんだ。

これまで何人か、
介護したことがあるのだが…

まぁ…ひどいです。

やってはいけないことほどする。

暴力も人によっては、
衝動的に出てくるし
本当に歯止めが効かないから
他人を殺す可能性すら
あったりする。

自分が見た中でもっとも
ひどかったのは
前頭葉がまったく存在してない、
という人がいて、
そりゃもう毎日暴力が
飛んできた…

痴漢をしてしまう人は
前頭葉に障害があるとか
言われることもあるんだけど、
実は凶悪犯でも前頭葉に
障害があったせいで、
事件を起こしてる人がいる。

昔、小学校に侵入して
多数の子供を殺害した
死刑囚も前頭葉に
異常があった
という報告を読んだ。



この病気というか、
障害が難しいのは
とくに若い人であればあるほど
症状が出ていないときは
ごく普通の人に見えたりするから
周りからはとてもわかりづらい。

まさにマイキーと
似てるよね…




マイキーの黒い衝動を
現実的に説明するなら
これかなぁというのは
漠然と思っていたんだが…

可能性は低いかなぁとも
思っていたんだ。

だってもしそうならば、
じゃあ人を殺していいのか?
というところで、
また議論になるから。

マンガとして扱いにくいのは
間違いない…。




でも今週、読んでみて
本来のマイキーは
脳死しているはずだった
ことがわかった(残酷すぎる…)。

となると、
そのマイキーを助けたことで
脳死は免れたけれども、
誰もが気づかないうちに
前頭葉に障害が残ったとしたら?

そうするとこうして、
後天的に暴力的な部分が
自分が制御できない一面として
生まれてくるというのは、
設定としては無理がない。

そしてそれは決して、
生まれつきなわけでなく
真一郎がマイキーのことを
助けた結果として、
残されてしまったものなら
誰も責めることはできない。



普通に不良として
喧嘩が好きだ、
というのとマイキーの
あの衝動というのは、
異質なものとして
描かれてもいる。

外から黒い闇が
入ってきて、
全身を支配していくような。

事実、マイキーは
うっすらとそれを
意識しているけれども
自分で止めることができず
諦めている節がある。

サウスの言っていた、
黒い衝動、ビートみたいなものは
単純に暴力が好きという、
脳内麻薬のようなものに支配される
感情からきてる気がする。

でもマイキーはおそらく違う。

それとはもっと異質な、
自分でも覚えていないような
状態になるんだろう。

だから本当に歯止めが効かないし、
天性の喧嘩の強さもあるから
相手を殺してしまう。

大人になり正面切った喧嘩は
しなくなっていても、
その頃にはもっと症状が
ひどくなってしまい、
人を殺すことにためらいが
なくなっていて、
いとも簡単に人を殺める。







ということで、
前頭葉の障害説は、
ちょっとあり得るかな?。

まぁ、先を読めば答えは
わかるんだろうけど
今わかる範囲で考えると
脳に関連する何か、
というのが一番可能性は
高いのかなぁと。