
麒麟がくるのときほど、
熱心に感想は書いてないけど
実は毎週ちゃんと観ている。
そして、いまのところ
すごく楽しんでいる。
幕末という時代が、
そもそも面白いんだよね。
思想と思想のぶつかり合い、
ときには命も奪い合う、
それもまだ20代、
30代の若者たちが…
主人公が渋沢栄一なので
その幕末編は前半であって
後半は会社経営みたいに
なっていくと思うから、
そのあたりで今の面白さを
維持できるか?
というところも注目だが…
また、個人的には
渋沢栄一よりも
ダブル主人公的な
描かれ方をしている
徳川慶喜にとても
惹かれている。
多くの普通の歴史ファン
(俺も含めて)
にとって徳川慶喜って
そんなに評価が
高くないというか
よくわからない人、
なんだよね。
周囲から英邁な人物、
徳川を任せるに足る
優秀な人材と見込まれ、
やがて将軍になるんだけど
いざ、薩摩長州が
新政府軍を結成すると
慶喜は戦わずして
逃げてしまう…
例えば最後まで
徳川に忠義を尽くそうとした
新選組であったりとか、
会津の人達に比べたとき
慶喜という人は卑怯な人に
思えてしまうんだ。
でも改めてドラマを通して
慶喜の人生を見てみると、
そんな単純なことでは
ないのだということに
気付かされる。
慶喜が生まれた水戸家は
徳川の御三家といっても
「天皇に忠誠を捧げる家」
なのであって、
本来は徳川本家よりも
天皇をこそ大切にしたいと
考えてきた家柄。
どうして家康の子孫なのに
そんな家風なのかといえば
ある意味では京都への
ガス抜きというか、
幕府からしてみたら
そういう意味合いも
あったんだと思うけど。
ともあれ水戸家の人達は
それを忠実に守ってきた。
だからいざ政府軍と
戦争になったとき、
徳川は朝敵とされたのは
慶喜にとっては
耐え難い出来事だったの
だろうと思う。
だからといって、
その将軍・慶喜のために
徳川に忠義を尽くすために
命を捨てていく者たちが
たくさんいたのに、
我先に逃げることが
潔いのか?という
問いが生ずるのは
至極当然なんだけれど。
だからこそ、
慶喜という人はものすごく
深い苦しみを抱いて
生きたのではないだろうか。
ドラマではまだそこまで
描かれてはいないけど、
すごく興味深い。
草なぎさんの演技も
素晴らしいからね。
とても期待している。
幕末というのは、
そもそも戦国時代の
続きでもあるんだ。
幕府に敵対する
長州は毛利の子孫。
薩摩は九州に覇を唱えた
島津家。
関ヶ原の戦いで、
徳川の天下を許してしまった
敗北者の側の子孫が、
200年の時を経て、
徳川を倒すという
物語でもあるんだ。
土佐は微妙な存在で、
家康のおかげで
領地を得た土佐の殿様は
山内一豊の子孫。
だが領内にはその山内家に
土地や権力を奪われた
長宗我部の子孫がいる。
倒幕はその人達が
中心になっている。
坂本龍馬とか、だね。
(龍馬は明智の子孫とも
言われてるけど)
ドラマではもう、
暗殺されてしまった
井伊直弼なんかは
大河ドラマ
「おんな城主直虎」で
後半の主人公になっていた
井伊直政の子孫。
井伊直政といえば、
徳川の先鋒として
武勇で知られた
戦国時代の名将だ。
だからこそ
その子孫の井伊直弼も
そんな直政のようで
ありたい、
徳川の先鋒として
どんなに恨まれても
徳川の敵になる者は
弾圧してでも排除しようと
考えてしまう。
そして、暗殺される。
戦国時代というのは、
徳川が豊臣を倒しました、
平和になりました・完
ではないんだよね。
一見平和な徳川による
200年の統治があっても
各地にはどうしても
くすぶる感情があった。
しかし徳川の旗本たちは
当然、その身分に誇りもあり
命をかけても徳川を
守ろうとする。
あるいは新選組のように、
元々は大半が農民であるからこそ
剣で身を立てて侍になりたい、
そして徳川のために
尽くしたいと思う人達もいた。
また、アメリカのように
開国を求める者の中にも
平和的な意図ではなく、
内乱を起こさせて
それを利用しようとするもの、
植民地にしてしまおうと
画策する国もあった。
そのひとつひとつが、
糸のように絡み合って
各地で争いが起こって、
最終的には徳川家が
倒されるというところにまで
行き着いてしまう。
しかしその結果、
出来たはずの明治政府も
決して安泰ではなく…
そんな歴史の繰り返しが
何度もあるなかで、
今の平和というものが
成り立っている。
ぶつ切りのお話では
ないということなんだ、
歴史って。
だから面白いんだよね。
まだドラマでは
描かれてないところまで
長々書いてしまったが
少なくとも今の面白さを
ぜひ維持してほしい。
そして、渋沢栄一が
会社経営していくあたりは
俺なんかまったく
くわしくは知らないので、
そこを新鮮な目で
楽しめるような
ストーリーにしてくれたら
最高だなと思う。
また、渋沢栄一と
徳川慶喜とは終生、
交流があったというから
二人の間にこれから
友情が芽生えていく、
というのも見どころだろうね。