
認知症介護の仕事を
10年以上やっていますが、
自分も人間なので
得意なタイプの方と
そうではない方がいます。
とくに苦手なのは、
やはり超上から目線で
威張っている、
いわゆる高圧的なタイプの
認知症の方。
たいてい、暴力やら
暴言やらがセットで
ついてくるものですが。
「おいおまえ!
俺の名前を言ってみろ!」
なんて北斗の拳くらいでしか
聞かないようなセリフが
しょっちゅう飛び出してました…
もはや世紀末…!!
でも実はそんなのも
序の口というか、
僕が最も苦手とするのは
「音」
を立てる方かもしれません。
その音というのも、
騒音とか一時的なもの、
みたいなのじゃなくて
一定の音を
「一日中」
発し続けるということです。
例えばテーブルを
一定のリズムでトントン叩く。
30分くらいなら、
まぁ気にせずいられますが
1時間…2時間…
8時間…!!!?
トントントントントントン…
トントントントントントン…!
拷問でしかない!
トントントントン
ヒノノニトン!!!!!
でもそれもマシなほうか。
歯ぎしりのギリギリ、
あの寒気がする感じのアレを
昼間だけでなく、
夜も…もはや24時間…
キリキリ…ギリギリギリッ!!
やめてください、
聴いてるほうが
死んでしまいます…!!
一日中…もちろん、
昼も夜も…
「アァアンチョオーーーッ!!
ホワァーーーッ!
ホワッチョオォォーーッ!!
オワァッタァァーーーッ!!
アッチョオーーーーーー!!
アチョッ!!
ホワタァーーーッ!!!
ホォォォォ…ッ!!!
ウワァタタタァッ!!!
アチョオワアァァーーーッ!!
フホォワッタアァァーーーッ!!」
!!?
そう、怪鳥音です…
あれをマジで朝から晩まで、
どころか夜中もずっと…
死んでしまいます!!
聴いてるこっちも
死にそうなんですが、
叫んでるほうも
喉が張り裂けるのでは
ないかと心配になる。
ホント、死んでしまいます…
というよりも
何を考えているのか…
いや、考えるんじゃない、
感じろ…!!!
don't think,
Feel…!!!
ジークンドーの使い手
でしょうか。
…嘘じゃないのよ。
しかも一人じゃないです。
これまでそのタイプには
二人出会いました…
まさに地獄でした…。
もちろん病気の症状なので
悪く言ってはいけない、
それは大原則なんですが
認知症の介護というのは
あまりにバカ正直にやると
介護者のほうが
心を折られます。
だから多くの真面目で
ボランティア精神にあふれた
一見、介護に向いてそうな
優しい子たちほど
心を病んで辞めていきます。
想像してください、
ブルース・リーや
ケンシロウは
技を出すときだけ
あの声を出すから
カッコいいのです。
一日中あの叫びを聴いて
仕事ができますか?
まともな精神を
維持できますか?
これくらい笑い話にしないと
やっていけません。
そうしないとこちらが
ぶっ倒れます…
もちろんちゃんと
ケアするところは、
当然やるわけですが、
介護者の精神のバランスも
とても大事なのです。
どんなに慣れている
ベテランであろうと
つらいものはつらい。
そんな一例でした。


