介護職員へのパワハラ | NobunagAのブログ

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■介護職員へのパワハラ■

昨日の新聞に
訪問介護職員への
利用者さんあるいは
その家族からの
パワハラ、セクハラが
問題になっていると
記事が載っていました。

介護職員の半数が、
なんらかの被害にあった
経験があるとか。

一番多いのは

「精神的暴力」

ということなので、
暴言などによる
傷つく言葉でしょう。

次が暴力、
そしてセクハラだ
そうです。

訪問介護のヘルパーさんの
半数の方がなんらかの
こうした被害を
受けているということ。

半数…と聞いて、
多いと思いますか?

実は読んだ瞬間、
少ないなぁと感じました。

なぜなら自分の実感としては
半数どころか9割以上が
そんな経験あるような
気がするからです。

とくに施設の職員だと
日常茶飯事かなと
思うんですが。

例えば研修なんか開いて

「仕事をやっていて、
利用者さんや家族から
なんらかの暴言、暴力、
あるいはセクハラを
受けたことがある人は
手を挙げてください」

なんて言ったら、
恐らくほぼ全員が
手を挙げるのでは
ないでしょうか…

介護職員に対する
パワハラというのは、
それくらい日常的です。

もちろんそれらの
パワハラ的な行為の
どこまで悪意があるかは
とくに利用者さんの場合、
認知症などもあると
わからない場合も多いです。

例えば認知症の方が、
家に帰りたいと
訴えていたときに、
スタッフがそれを
なんとか制止したり
なだめようとしてるとき

「私を閉じ込めるなんて
お前はひどい奴だ!」

とか

「バカヤロー!!」

などと言われた場合。

言葉だけを取り上げると
これも暴言かとは思いますが、
認知症の方にとっては
スタッフが仕事で
そうせざるを得ないことは
わからないので、
あくまでもその方の
立場に立ってみると

「自分を閉じ込める相手」

に思われるのは、
仕方ないわけです…

こういうとき、
僕らとしてはどんなに
罵声を浴びせられても
耐えるしかないです。

そしてこれについて

「パワハラ利用者だ!」

とも言いません。

それが認知症なので…



しかし日記のほうに
先日愚痴として書きましたが、

「こんな仕事をして
恥ずかしいと思いなさい!」

など延々説教をしてくる方。

軽めの認知症は
あるにしても、
ある程度分別がつく方なので
そういう方が、
僕らに対してそういう
言い方でネチネチと
責め立ててくるのは
パワハラ、
精神的暴力だと感じます。

なにせ言われたこちらが
やはり傷ついていますので。



パワハラに限らず、
セクハラなども
定義は難しく、

「言った側に悪意がなくても
言われた側が不快に
感じたらそれは
ハラスメントである」

とされています。



セクハラに関していえば
つい先日もスタッフと
そんな話題で議論しましたが…

例えば女性の利用者さん。

施設の男性スタッフは
絶対的に少ないので、
女性利用者にとって
男性スタッフは、
アイドルみたいに
なってしまうことが
よくあります。

こんな僕みたいな
おっちゃんになっても
それは変わらず。

昼夜関係なく…
というよりも、
人の目が少ない夜中ほど

「お兄ちゃーん!
おやすみなさーい!」

などと手を振ったり、
大声で呼び掛けてきたり、
とくに用もないのに
側にきて座っていたりとか
握手を求めたりとか、
してきます。

「あんたはいい男だねー!」

とか普通にいいます。

バアサマたちは
かつての大和撫子のわりに
ストレートです。

そこだけ取り上げたら、
まぁ微笑ましいねと。

そんなお話なんですが、
問題なのはそれが
夜中ひたすら続く。

何回、何十回も、
何時間もとなります。

もちろん認知症もあり、
相手に悪意はないというより、
忘れてます。

それが20回目でも、
その方にとっては常に
1回目なのです。

だから何回でも
繰り返します。

こちらはその方の相手を
することだけが
仕事ではないから、
非常に困ります。

つまりその方のある意味で
つきまといのような
行動が業務を妨げ、
しかも夜中に何時間もでは
精神的な負担は、
ものすごいのです。

でもこれを

「セクハラだ!」

と言ったところで、
誰も聞いてくれません。

ところがこれが、
女性スタッフに対して
男性利用者がやったら
どうなるでしょう。

トイレなどに起きるたび
特定の女性スタッフに
手を振ってきたりとか

「あんた可愛いね」

などとニヤニヤしてきたら

「あの人気持ち悪い!
セクハラジジイ!」

となります。

多分、1回目からアウトですw



冗談っぽく書いては
いるものの、
まぁ女性スタッフにとっては
利用者さんのそうした
言葉に恐怖を感じるのは
当然あるでしょう。

これ読んでる皆さんも
男はエロいとか、
いくつになっても男は!
と感じるところも
あるとは思いますが、
僕も男なのでなんとも
言えないところです…

人間が生きてる以上、
性というものは、
いくつになっても
切り捨てらないものと
思います。

少なくとも恥ずかしいこと、
ではないとは思うし。

ただそれを人前で
言葉に出したり、
あるいは実行に移すのは
相手がこちらに
好意を持っていなければ
やはりセクハラになります。

問題はこうした
高齢者世代の男性に

「それはセクハラです!」

と言っても、
そういう時代を
生きてないから
わからない人も多いんです。



もっと怖いのになると、
うちの奥さんの例ですが
男性利用者から

「電話番号を教えてください」

「あなたともっと
つながりたいので、
仕事以外のときにも
会いたい」

「もっとあなたのことが
知りたい」

とかラブレターを
もらったりしてます…

それも何回も。

ちょっと恐怖は感じますよね。

「あなたの点数は何点です」

とか。

男の僕が見ても、
ストーカーじみて怖いw

利用者に好かれるのは
悪いことではないけど
過度なつながりを
求められるというのは、
やはりおかしなこと。

事業所の管理者さんやら
ケアマネさんも、

「そういうことは
いけないんですよ」

と注意してくれるらしいですが

「別に自分はいやらしい
気持ちでしていない!」

と逆にキレられたり
するようです。

確かに悪意だったりとか、
それはないのでしょう。

仮に好意だとしても、
若い人のように
恋愛関係になりたいとか
そういう露骨なものでは
ないのかもしれません。

高齢者で寂しい気持ちを、
自分より若い人に
少しでも埋めてほしいと
純粋な気持ちかもしれない。
(奥さんいるようですがw)

でも仕事として
関わっているだけなのに、
そして断っているのに
何度もそういう手紙を
渡されたりするのは
やはり苦痛だと思います。

これは本当、
最近騒がれている
アイドルとファンのつながり、
みたいなことにも
言える話題でもあって。

「言わなくてもダメだって
わかるだろう」

「適切な距離が必要だろう」

ということが、
全然わからない人って
やっぱりいるんですよ。

いくら注意しても

「なぜダメなんだ!
それくらいいいじゃないか!」

とキレ始めますからね。



長くなってしまって
申し訳ないのですが、
次に家族による
パワハラ。

これも…増えてるなぁと
思います。

昔に比べると本当に、
こんなにテレビ新聞で
介護スタッフの人数が
足りなくなっているとか、
給料が少ないということを
報道されているのに

「あなたたちサボって
ないでしょうね!」

という目線でばかり
チェックしてくる家族は
いたりします。

もちろん正当なクレームは、
全然いいんですよ。

こちらに落ち度があることは
指摘してもらうほうが
我々も成長できますし、
間違いがあったら
謝罪するのは当然。

そうではなくて、
通常の範疇から
逸脱した部類の話ですね。

「おばあさんの買い物なんてね、
私は行ってる暇ないから
あんたたちが全部
やってちょうだい!」

「いえ、スタッフも少なくて
一人ひとり全員に
そういうこともできないので
あまり一人だけを特別には
扱えないんですよ」

「それくらいいいじゃない!
こっちは金払ってんのよ!
まったく暇なくせに!」

という具合。

完全な暴言ですよねw

もちろん本当に
ご家族が多忙であるとか
相応の事情があれば
対応はしてるんですが、
毎回なんてできないじゃ
ないですか。

18人いたら18人に、
そんなこともできないし。

そもそも

「暇なくせに!」

と言う言葉に悪意が
存在してますので、
これはパワハラだと
感じます。



自分の周りを見たとき、
あるいは他の施設の
スタッフやケアマネと
このネタで話をしたら
いくらでも出てきますよ。

半数なんてのは、
低く言い過ぎ。

もっともっと、
いくらでもいると思います。

施設職員による
虐待というのが、
色々話題になりますが
その原因のひとつには
こういうストレスも
あるんじゃないかなと…

もちろんだからといって
虐待していいとか、
そんなことは微塵も
思ってないんですけどね。

ただ、

高齢者=弱者

というのは完全なる
思い込みというか、
それも偏見のひとつです。

高齢者であっても、
ほとんど我々と
変わりません。

わざとパワハラや
セクハラをしてくる人は
とてもたくさんいます。

性格の良い人もいれば
悪い人もいるのです。

そりゃそうでしょう?

みんなが真っ当な人生を
歩んできた優しい
おじいちゃん、
おばあちゃんではないのです。

アル中の人やら、
元ヤクザだとか
なんでもありですし。

暴力もそうです。

認知症による場合も
あるのですが、
かなり危険な暴力も
飛んできます。

僕らスタッフは、
それがどんな人であれ、
基本的には耐えています。

でもどこかで
限度というものは
設定すべきかもしれません。

これだけパワハラや
セクハラが当たり前だと
本当にこの仕事を
したい人はいなくなる。



新年度になるので、
契約者の中にも
一文加えようかと
迷っています。

「介護職員に対する
パワハラ、セクハラ行為が
あった場合には、
退去となる場合があります」

とか

「通常の介護業務の
範疇を越えた過剰な要求には
一切お応えできません」

っていれないとダメかなと…