正常性バイアスと認知症 | NobunagAのブログ

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■正常性バイアスと認知症■

前の記事に書いたような

「自分だけは熱中症には
ならない」

というような思い込みを

「正常性バイアス」

と呼びます。

この呼び方が有名になったのは
先日の水害の際に

「これまでも大丈夫だったし
今度も大丈夫だ」

と思い込んでしまい
逃げ遅れてしまった人が
非常に多かったことから
マスコミなどで
取り上げられることが
増えてきました。

「今まで大丈夫だった」

「自分だけは大丈夫である」

これは災害のときには
誰しも思うことですが、
あくまでも希望的観測に
基づいているだけで、
むしろ最悪の事態を
あえて考えないという
危険な思考です。

そもそも災害というものが
起きていること事態が、
大多数の人にとっては

「想定外」

であるわけで、
そうした非日常的な
場面において、
なんとか

「想定内」

におさめたくなるのが
人間の心理というもの。

誰しも自分が
事故(あるいは事件)という
想定外になることを
想定したくありませんので
自分は助かるのだ、と
想定したほうが
気持ちが楽になるのです。

高齢者の場合には
とくに

「今まで大丈夫だった!」

「90年生きてきた、
私こそが生きる証拠だ」

との思いが強くありますから
これを覆すことが、
非常に難しい。

まして認知症であると、

「想定外のこと」

=

「理解ができない」

という脳の仕組みに
なってしまいますので、
こちらがいかに言葉を
尽くしたところで、
伝わらないということに
なります。

正直なところ、
単なる避難訓練ですら
まともにできない人が
多数います。

正常性バイアスを
どう説得するかという
研究は始まっていますが
認知症は置き去り。

そもそも認知症自体が

「私が認知症のはずがない」

「うちの親は認知症にならない」

という正常性バイアスにより
早期発見が阻害されてますから、
言うに及ばずなんですが…