■少し伝わったのかな■
先日から書いている方。
なかなか次の施設も
見つからず…
というか実際には見つかってるんだが、
家族があまり乗り気に
なってはくれずに…
ついに夜、自室の窓から
外へ飛び出していってしまいました。
さいわいなことに、
地元の高校生が確保して
くださっていて事なきを
えましたが、
なかなか危険なことに
なってきています。
車にはねられなくて、
本当によかった。
何より高校生、すごいです。
普通、夜の21時近くに
知らないおばあさんがフラフラと
歩いていても、
なかなか声なんてかけられない。
常々、認知症介護には
地域の協力が必要と
言ってきましたし、
実際に市での普及活動も
手伝わせてもらってますが、
まさかここで自分が
救われるとは…。
本当にありがたいことです。
しかしなぁ…
これがまた…
なんで脱走、なんてことに
なってしまうかな…。
僕のときには本当に、
まったくないんですよね…。
外になんか行かないどころか、
不穏ということ自体が、
めったにない。
僕に対して怒ることは一度もないという…。
自慢でもなんでもなく、
要するにやり方次第なんですが。
確かに自室の窓から
外へ行かれては、
ドアつきの個室なので
静かに行動されたら
まったく気づきません。
実は今、ターミナルケアを
している方もいる関係で、
スタッフが一人しかいない時間は
そのターミナル期の方のほうに
ある程度時間を
割くことになってしまうので
不穏になった方がいても
手が回らないのも事実。
ある意味では仕方ない…が、
仕方ないで済まないのも
これまた事実で。
そのときの状況を聞いてみると、
どうもスタッフはリビングを
真っ暗にして、
玄関への入り口のカギも
閉めていたようなんですね。
もう誰もいませんよ、
夜ですから寝てください、
という雰囲気を作っていたと。
20時くらいになってたようですし。
で、そのターミナルの方の部屋で
介護にあたっていたと。
ま、これはこれでわかる…
わかるのだけれど、
そこでミスをしてるんですね。
確かに人によってはそうやって、
もう夜ですよ、アピールが
うまく効く人もいるんですが、
この人はそうじゃないんです。
元々、息子がいない!
会いたい!大丈夫か!
という不安が強い人です。
だから部屋が真っ暗になってると、
より不安になるんです。
おまけに玄関が閉まっているからこそ、
他に出られるところを探し、
自室の窓から行っちゃえ!
となるわけです。
そんなわけで僕の場合、
この方に対しては夜間も、
よほど真夜中以外は電気は
つけてます。
入り口もギリギリまでは
カギはかけませんね。
こうすると確かに、
しょっちゅう来ます。
何十回も来るのでメンドクサイです。
が、ということはつまり、
確実に目の前にいる、
ということですよ。
行方不明にはならないんです。
カギだって一か所でいいから
開けておけば、
その人は必ずそこへ行きます。
止めるのも容易です。
そのやりとりでバトルになるから
閉めたいのはわかるんですが、
そのせいで窓から出られ大脱走となると
よっぽどまずいのは言うまでもない。
簡単にいえば兵法です。
野戦においては
わざと相手が
寄ってきやすい場所を作る。
城を囲んだ時も、
一か所は包囲を薄くし、、
相手に逃げ道を作っておく。
そこでまんまと討ち取る、みたいなw
バカバカしいかもしれないが、
意外と侮れないんですよ、
こういう手って。
昔の人はこれを命がけで
やってきたわけだから、
現代にも認知症にも
応用はできるのです。
嘘か真実かはともかく、
こうやって考えると
認知症介護も楽しいもんです。
実際、自分はそうやって
乗り切っているのだから。
いずれにせよ、
暗さがより相手を不安にさせる、
防ごうとしたことが
あらたな災いを招いてる、
ということについて説明したところ、
さすがに今回はスタッフも多くが
身にしみてくれたようで、
「これまで管理者さんが
言ってたことが
身をもって納得いきました」
と言ってくれています。
そしてそれを実践したら
少しずつ穏やかにも
なってきています。
しかしとはいえあれだな。
これはあくまで個に的をしぼった
一時的なことであって、
施設は集団生活というのも事実。
今後というのはいろいろと
考えねばなりません。
僕なんかも9時間とか
その人にマンツーマンで
やってたりするから
決してそれがいいという
ことではないですからね。
ましてターミナルの方は、
もう7年もこの施設で暮らし、
いよいよ最期を迎えようと
しているから、
そこにも全力を注いであげたい。
スタッフが一人になる時間が
どうしてもたくさん存在する中で
どうやって乗り切れるのか…
まだまだ課題は多いです。