■真田丸のきりちゃん■
放送開始当初は、
言葉使いがおかしい、
戦国ギャル、
あるいは視聴率低下の
戦犯などと言われてきたが
素晴らしいキャラクターに
育ちました。
史実とは違って
いまだに信繁の側室にも
なっていないんだけど、
そこがまたいいんだよね。
男女の仲になっていない分、
一番の理解者というか
戦友みたいな存在として
独特の存在感がある。
きりちゃんにとっての
信繁というのは、
ずっと恋い焦がれ
常にそば近くにいながら
結ばれることもなく
それでもただ近くに
いられるだけでも
幸せだと思う大切な人。
そんな愛しい相手に対して
十中八九死ぬであろう戦いに
みんなを守るために行け、
あなたが生きた証を残すため
武士として名を残すために
戦いなさいと
背中を押してあげる、
その素晴らしさよ!
いい女だなぁ。
こんな女に愛されたら
幸せだと思う。
一番ワガママで
自己中心的なキャラだと
思わせながらも
本当は誰よりも
信繁のことも、
周りの人のことも
大事に思ってるのが
きりちゃんなんだよな。
いよいよ、信繁も
幸村を名乗り、
皆が知っている
あの戦国最後の武士、
真田幸村になっていく
わけなんですが…
本当にカッコイイよね。
演出もよかった。
過去に彼と関わった
多くの男たちの無念、
守るべき正義のために
立つわけだ。
男が命をかけるのに
ふさわしいね。
ただなんとなく
生きるのでなく
誰かのために。
これぞサムライの生きざま。
幸村の名を息子に
くじで選ばせるのも、
父昌幸の姿を思い出させる。
大事なことだからこそ、
運を天に任せるのだろうし
それを愛する息子に
選択させていたんだなぁ。
これまで張られてきた
伏線が様々に絡み合い
クライマックスへ
収束する流れが
実にたまらんとです。
ドラマではあるけど
男としてこんなふうに
生きたいなとはいつも思う。
自分にも家庭があり
身の回りにある
ささいな幸せを守ることも
素晴らしいことだと思うけど、
それだけでいいのか?
ってことは常に感じる。
男としてこの世に
生まれたからには
本当はもっとたくさんの人の
役に立ったり、
自分と自分の家庭だけでなく
誰かの幸せを守るためにも
力を尽くしたいなぁと。
たとえそれによって
命を落としても
誰かの心には自分が
ちゃんとそこに生きたことが
刻まれるのだから。
今は仕事のために
頑張るなんてカッコ悪い、
人より働いたら損とか
趣味に生きるほうが
カッコイイことだという
風潮のほうが強くなってるから
俺なんか古臭い人間なんだろう。
しかし真田丸を観ると
勇気をもらえます。