真田丸と長澤まさみ | NobunagAのブログ

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■真田丸と長澤まさみ■

真田丸の視聴率が
落ちてきているとかで
長澤まさみをいわゆる
「戦犯」とする記事が出ていた。

長澤まさみが演じている
主人公・信繁に恋する
「きり」という女の子がウザすぎて
見ていられないというのが
理由だそうな。

実にアホである。

アホとしか言いようがないw

確かに「きり」は意図的に
とてもウザい感じのキャラとして
描かれている。

まるでイマドキの女の子が
戦国時代にタイムスリップして
きたような感じである。

態度も横柄というか
いわゆる女性らしさに欠け、
昨日などは信繁が
他の女のところに行っていたという
理由でまんじゅうを投げつける始末だw

おまけに別に二人は
恋中ではないので
単なる一方的なヤキモチでしかない。

もちろん戦国時代の女性に
そんな奴がいたかといえば、
いるはずがない。

だいたいしゃべる言葉からして
ほとんど現代人のソレで、
武士の娘らしさどころか、
戦国時代らしさすら皆無である。

しかしこの「きり」というコは
憎らしい感じなのかというと
そうではなく、
小憎らしい、という程度で
ちょっと信繁にかまってもらえれば
ニコニコし、
どさくさにまぎれて
ぎゅっと抱きついてみたり、
まぁいわゆる「ツンデレ」なわけだ。

ウザキャラでもあるが。

キャラ的に非常に立っている。

これがクソマジメに
大河を観ている人からすれば
邪魔で仕方ないんだろうけど。

長澤まさみのせいかといえば、
もちろんそうではない。

セリフが現代語なのは
彼女が時代劇の言葉が
苦手なのではなく、
脚本がそうなのだから
仕方ない。

存在がウザいのも
そういうキャラだからで
狙ってそうしてるのだから
彼女には何の責任もない。

彼女は「きり」というキャラを
コメディエンヌとして
演じているんだから。

「だから三谷の脚本はダメなんだ」?

そうだろうか。

批判的な人たちに
少し考えてもらいたいのは
真田家の歴史をもしも
徹底してマジメに描こうとしたら、
それはドラマ的に本当に
面白いのだろうか?

謀略と裏切り、そして
敗北と挫折ばかりなんだよ。

確かに真田信繁は、
真田幸村として
日本人の多くに親しまれているが、
その半生は謎ばかりだし、
華々しい戦いも少なければ、
その人生だって決して
報われたものじゃないんだ。

どちらかといえば、
悲しみに満ちてる。

しかし一年間、
そんなどんよりしたものを
放送されたって
観ているほうは暗くなるだけ。

史実は史実として
描きつつも、
「きり」のようなキャラが
一服の清涼剤として存在することで、
視聴者はホッとできるんじゃないか?

実際、「きり」とか
世間知らずの信繁の母の
やりとりなんかは
コメディタッチにされているが、
その反面、戦国時代の
残酷な部分もちゃんと描いているよ。

また、キャラの描き方は非常に上手で
史実を知っていればいるほど、
ニヤリとできる要素も多い。

敵として登場する
北条氏政。

これはもう非常に神経質で
不気味な武将として描かれ、
高嶋政伸が怪演している。

その氏政が劇中で

「少しずつ汁をかけるように
敵を食っていくのが
北条のいくさ」

という発言をしているが、
これは幼少の頃に
ごはんに汁を何度もかけて
食べていた氏政を見た
父・氏康が

「一度にかける汁の量が
わからないとは器量が小さい。
北条家も次の代で終わりか…」

と落胆したことに由来している。

つまり氏政は父から
そういう目で見られたことに
そうとうなコンプレックスを持っており、
父を見返したいという思いで、
上のような発言をしていることがわかる。

「自分は父より上なのだ、
これが自分のいくさなのだ」

しかし劇中ではそれは語られない。

あくまで史実のエピソードを
知っている人が見たら、
なるほど!と思えるのだ。

だからこんなに歪んでしまっているのか、
ということもわかるわけだ。

不気味で一見強そうに見えて、
実はコンプレックスのかたまりで
度量の小さい男、
それが氏政である。

すごくキャラが立っているよね。

おまけに面白いのは、
その氏政の子・氏直などは
もっと器量が小さい男に
描かれているので、
元来はたいした器でない氏政が
虚勢を張ってでも
表に立っていなければならないのが
北条家ということになっている。

こういう見せ方、
小ネタの盛り込み方は
三谷氏は本当に上手だ。

ドラマ全体に見たとき、
確かに「きり」だけではなく
登場人物があえて
現代語のような言葉で
しゃべっているシーンは
けっこうある。

そう「あえて」ね。

三谷氏自身が

「当時の言葉にこだわって
観ている人にわかりにくくするより
伝わりやすい言葉で
書くことを重視してる」

と述べてる。

その通りだと思う。

本当に全部当時の言葉で
しゃべられたら、
内容わかる人なんて
ほとんどいないよw

ドラマだからいろんな表現があって
良いんだよ。

当時の言葉使いが
わからなくて書いてるんじゃなく、
知ってるけどあえて、
違う表現にしている。

わかっていてやってるんだから
そんなことに目くじら立てても
仕方ないでしょ。

「きり」というキャラにしても
今は浮いていてウザいだけだが
この先、悲劇的な人生を
歩む信繁にとって
天真爛漫な「きり」が存在することが
救いになるようなシーンを
描いてくると思うよ。

俺なんかむしろ、
三谷氏がそこをどう表現して
いってくれるのかも含めて楽しみ。

「きり」がウザければウザいほど
楽しみだわ。

長澤まさみがんばって演じてくれ。

アンチの言葉なんかに
つぶされなくていい。