■なぜ利用者を不安にさせるのか■
スタッフの仕事を見ていて、
どうして簡単なことが
うまくできないのだろうかと
不思議に思うことがあります。
たとえば
「ねえ?私の部屋に誰か入って
こなかった?
(侵入者的な意味で)大丈夫だった?」
と尋ねてくる利用者がいたとします。
これに対してのベストな答えは
「大丈夫、誰も入ったりしてませんよ。
僕が見ているから安心してください」
これだけでいいんです。
それなのに
「えっと…いや、見てなかったから
わからないです…」
とかなぜさらに不安にさせるのか、
ちっともわからない。
不安にさせるから、
また同じことを聞かれる。
同じことを聞かれると、
当然こっちは忙しいのに
手がかかる、
正直めんどくさい、
あの利用者さんしつこくて
イヤだなってことになるんです。
「大丈夫だよ、
もう俺がいるときなんて
100%大丈夫!」
と断言してあげれば、
言わなくなります。
だから僕のときには、
その人言いませんもの。
スタッフ全員が同じことを
言ってあげれば、
その人は毎日不安にならずに済み、
その結果として僕らも
同じ訴えを聞かなくて良くなります。
ウソを言うことが正しいとは
言いませんよ?
そりゃあ認知症の方に対しても、
できるだけ真実を伝え、
気持ちに寄り添うのが仕事です。
だけどウソという悪意のある
意味合いではなくて、
相手の気持ちを安心させてあげる
ひとつの方便として
「私がいれば絶対安心だよ」
とひとこと言ってあげることは
とても大事だと思います。
こんなの実生活でもそうじゃないですか。
最近話題の不倫w
これたとえば奥さんに
「いや~僕が不倫するかしないか
そんなことはわかりませんよ」
などと言ってたら
あやしくてしょうがないw
「俺はそんなことはしねー!
俺を信じろ!」
という男のほうが良いでしょう。
(そう言う奴ほどする?う~ん、確かにw)
まぁそれはともかく、
普通に生きていくうえでも、
まずは相手に安心して
自分を信じてもらうことというのは
とても大事なんです。
それは相手が利用者であろうと
認知症であろうと、
何も変わりません。
いつも言うように、
相手は人間なのです。
まして認知症の方というのは、
じゅうぶんに自分の身を
自分で守ることができないんです。
不安になって当たり前じゃないですか?
僕なんか冗談半分で
「そんなに誰か来ないか不安なら
俺の腕の中で眠るかい?」
とか言いますからねw
そのくらい言っとけば
笑い話みたいになって
「まぁあなたがいてくれたら大丈夫だね」
と笑顔になります。
こういうことが大事なんですよ。
バカ正直に
「えっと~…わ、わかりません…
約束…もできません」
なんて言ってるスタッフを
誰が信用してくれるのでしょう。
もし自分が買い物に行ったとき
店員さんに
「これって使いやすいですか?
売れてますか?」
とか尋ねた時に
「いや…ちょっと…わかりませんね、
僕は使わないので…
売れて…る?…とも言えませんね…」
なんてグダグダ言ってる店員いたら
はり倒したくなるよねw
そこはおまえウソでもいいから
「それ当店のイチオシですよ!!
今すごい売れてるんですよ~!
さすがお客さんですね!」
くらい言えよと。
このくらい大げさに言ってくれた方が
気持ちよく買い物できるでしょ?
何度も言うけど、
ウソを推奨するのではないですよ。
ウソでも真実でもいいけれど、
相手を不安にさせるな。
ただそれだけなのです。
口下手でうまく言えない?
言いかたがわからない?
こればかりは勉強しろ、
練習しろ、
人のマネでいいから実行しなさい、
としか言えませんね。
うまく言えない、
できない。
そういうことが向いてない。
それはスタッフ側の
都合であって
利用者さんには関係ないもの。
恥ずかしがっているのもいいけど、
利用者さんにとっては、
今日が最後、
明日は死ぬかもしれない。
毎日がそういう貴重な時間なのです。
全力を出してぶつからないで
どうするんでしょう。