■認知症介護業界の問題など■
ちょっと基本の記事を自分で書いてみて、
あらためて感じるのは、
普段自分がいかに基本以上のことを
書いてきたかということです。
こればかりは10年以上、
この仕事をやっているので、
どうしても
「みんな基本はわかってるはず」
というのが当たり前のような
感覚になってしまうのでしょう。
これは新人教育でもつい忘れてしまうので
自省が必要だなと感じます。
ここ最近も、
たとえば認知症であっても、
伝えるべきことは伝えよう、
認知症になってもがんばるべきだ、
自分のことを自分でするべきだ、
外出したっていいはずだ、
明日は自分が介護する側でなく、
される側になる可能性も考えてほしい
といろいろ書いてきました。
どうしてそれがうまく伝わらないのかなと
悩んだりもしました。
これはすべて、
基本以上のことを求めて書いていること
だからだと思います。
「数十人の中の一人、
二人の持つ可能性に目を向ける」
とも書きましたが、
そういうことなんです。
認知症の方に今以上の何かをさせるのは、
本当に難しくリスクもあることです。
その人にとって有効か、
可能なことか、
リスクはどれくらいあるか、
もし悪化させたらどうフォローするのか。
責任が取れるのか?
本人のことをよく知ってるのか、
家族が納得するのか、
ちゃんと確認してるのか?
すべてやってるのが前提だと
俺は思っています。
そのための専門職なので、
出来てもいないのに
もちろんそんなことをしてはいけません。
認知症を悪化させてしまいます。
介護スタッフである以上は、
そういうことは出来ていて当然、
むしろ最低限のラインじゃないかと
思うからこそ、
わざわざそこまでくわしくブログには
書かなくても伝わると思っていたんですが、
そうでもないようです。
実際にさまざまな方のブログを読むと、
家族であれば仕方ないにしても、
介護スタッフであるのに、
基本のきの字も出来てない人が存在し、
そういう施設がたくさんあるようです。
ではなぜそういう施設、
そんなスタッフが存在するのでしょうね。
先日の記事に、
たとえば自分自身がどうやって
知識を身につけたかといえば、
多くの研修に参加したと書きました。
しかし研修といっても
中には有料のものもあり、
うちのような小さい会社では
そういうことまで負担できるだけのゆとりもなく
費用は自分で負担していたりします。
実はこれもスタッフが
研修に気軽に参加しづらい
要因でもあるのです。
たとえばですよ、
介護スタッフって下手すると
手取り13万くらいしかもらえない人もいるんです。
もしその人が一人暮らしだとしても、
アパート代や光熱費やらで10万くらいは
使ってしまうでしょうから、
手元に残るお金はごくわずか。
そこから1万円出して、
しかも忙しい会社を休んで
気軽に研修に行けると思いますか?
一人暮らしでそれだから、
家族なんかいたらそれこそ無理!
俺の場合はお金はともかく、
上司がそれなりに育ててくれようと配慮を
してくれたから、
研修に多く参加できただけです。
大多数はそうじゃありませんし、
先日書いたように今では俺自身が、
あまり研修に出られません。
以前に市の方に将来的には
認知症指導者の資格もとってもらえないか、
そうすれば市のためにもなっていくからと
言っていただいたこともあります。
子供がもう少し大きくなれば
それもいいかななんて思う気持ちもありますが、
県外に泊まりこみで仕事を休み何日も、
費用もかけて参加するのは、
今の仕事のシステムでやっているうちは
たぶん現実的には厳しいかなと思います。
やる気があっても出来ないことは
たくさんあります。
声高に
「介護スタッフのレベルが低い!
もっと勉強しろ!」
と簡単に言うこともできなくはないですが、
なぜそうなのかももっとみんなに
知ってほしいです。
そうしたくてもお金も時間もなくて、
出来ないから、
正しい介護方法も知らずに
患者さんを悪くし、
自身も心や体を壊して
辞めていったりしている現状も
少なからずあるんです。
医師や看護師と同じことをしているとは
言えないけど、
場合によっては命を救うこともあるし、
医師や看護師が嫌がる部分のケアは
介護スタッフがしていると思います。
それだって重要な看護のひとつでもあります。
あるいは生命という意味の命ではなく、
生活の質という意味での命を、
懸命に維持させている
スタッフだっています。
看取りもすれば、
エンジェルケアの経験もあります。
それなのになぜこんなに給料が低いか、
まったく理解ができませんよ。
さて、なんだか話が脱線しまくって
グチになってしまいましたw
この先もいくらか介護の記事は
書いていくと思いますが…
これは俺が書くこともそうだし、
世間にあふれている本、
あるいは情報すべてに言えることですが、
全部を額面通りに鵜呑みにしないほうがいいです。
物事には必ず例外があります。
俺が書くことを毎回疑われたら悲しいし、
いつも言うように真実に基づいたことしか
書かないですが、
それでもそれだけがすべてではないです。
高名な人が書く本も全部同じです。
どんなに良いことが書いてあってもです。
すべてのことは百聞は一見にしかず。
ベストな介護方法は、
読んでいるご自身で見つけてください。
ここに書くのはヒントや、
あくまで自分の成功例(または失敗例)でしかなく、
こたえなどは目の前にいる、
認知症の患者さん、利用者さんの中にしか
存在してませんから。