■特養に入れない時代■
いつもの現実を反映しない
介護保険の改正という名の
節約方針のせいで、
特養には要介護3以上でないと
入れないことになります。
とくに認知症の場合、
大多数が要支援2から要介護3
くらいまでが大変な時期であり、
3になれば入れるけど、
それ以下では入れないということ。
ちなみにわかりやすく、
どんな状態で実際に
どういう介護度が出るのか
ごく一部だけ紹介してみます。
車に乗ることはできるが
県外まで行ってしまい迷子になって
帰れず警察から家族に
連絡がきた(要介護1)
駅のトイレに毎日通い、
トイレットペーパーを
大量に盗んでしまう(要介護2)
毎晩のように窓から便を投げる。
昼間は自分でトイレに行くが、
30回以上は行くうえに、
時々便器の水を飲む(要介護1)
車椅子を自分で操作でき、
それなりに自分のことはするが、
夜間は頻繁に誰かを呼ぶ。
すぐにいかないと来るまでは
ひたすら呼び続ける(要介護1)
夕方になるといつもどこかへ
行ってしまうので、
家族の仕事に影響が出ている。
怒らせると包丁を向けられたことも
あった(要介護2)
常に食べ物を探し回っており、
知らない間に台所やいろんな部屋に入り、
食べ物を盗んでしまう(要介護1)
昼間はあまり問題ないが、
夜は部屋に放尿したり、
窓から外へ行こうとする(要介護2)
日内変動やその日によって波があり、
何事もない日も多いが、
ある日突然どこかへ行ってしまったり、
異常に興奮するときがあるので、
結局ほとんど目が離せない(要介護1)
本人は明るく社交的で、
自分で買い物に行くなどして、
一見普通に生活できている。
しかし冷蔵庫の中は腐ったものが
たくさん入っている(要支援2)
杖を使って生活できているが、
時々幻視があって杖で壁を叩き続けたり、
怒り出すとその杖で
叩かれることがある(要介護2)
一日中、部屋を歩き回っている。
家族への暴力がひどく、
妻はいつも殴られてしまうので、
怯えながら隠れているが
見つかると殴られてしまうので
いつも顔を腫らしている(要介護1)
多少変えた箇所はありますが、
すべて現実に見たケースをもとに
書いています。
キーワードは
「ある程度自分で動ける」
です。
その場合、これほどに
要介護度が低く出るということ。
ちなみに要介護5になるのは…
一日中、眠ったような感じで
話しかけても返答はあまりない。
認定調査でも本人からは
何も聞き取れない。
これだとまず要介護5です。
特養へは入れます。
しかし実際に介護をする側にとって、
本当に大変なのは、
どちらの介護度の方でしょうね?
もちろんこういう方、
おもに要介護度が低くても
認知症の方の受け皿として
在宅以外にも
グループホームが存在します。
しかし介護度が低いということは
当然介護報酬も低い訳ですし、
それなのに現実には非常に大変な方を
まとめてお世話しなさい、
しかも最近ではその中で
看とりもやりなさいと
国から言われているのが現状です。
これまではスタッフの人員が少なく
施設の環境的にもあまりにも
対応しきれない方は、
お願いして特養で受けてもらったことが
何回かありましたが、
これからは要介護3以上に
ならなければ
それもしてもらえないということです。
こんなに厳しく追い詰められて
在宅のご家族も、
グループホームもこの先、
どうなっていくのでしょう?
数年やってみてダメなら
また国は法律を変えればそれで
いいのでしょうが、
「今」困っている本人、
「今」介護している家族、
「今」そこで働いている人は、
「今」を生きてるんですよ。
紙の中の話じゃないのです。
数年後があるかどうかも
わからないのに、
あまりにもひどいやり方です。