今日は関東若手議員の会 児童虐待防止プロジェクトチームの勉強会で山梨県立大学にて、
山梨県立大学院 特任教授の西澤哲先生による『子ども虐待の現状と課題』について勉強をさせていただきました🌱✨

虐待と言ってもいろいろ種類はありますが

虐待の殆どは大人が
子どもを利用して何かを得ること、心理的利得をする大人による子ども乱用で、

子どもに暴言を吐いたり叩いてでも言う事を聞かせたり、教育と称して言うことを聞かせようとすることから虐待がはじまるそうです。

日本ではネグレクトに関しては過小評価の状況があり、子どもの死亡事例の約30%がネグレクトで

死亡事例は、新生児の放置死が最も多く、次に多いのが置き去りや家庭内衰弱死や必要な医療を受けさせない医療ネグレクトだそうです。

他にも

性的虐待虐待は
日本では幼児期からの性的虐待の基準が低く、
国際的には性被害にあたる事例があったとしても日本では子どもがはっきりと話さないと認定されないという現状があり、法律もおいついていないく、思春期前の虐待はなかなか表に出ない現状があるそうです。

心理的虐待は
子供のトラウマとなる親の言動が主で
言われた子どもは、自分に原因があると思ってしまい、自分が悪いんだ自分はいらない子なんだと認識をしてしまうそうです。


最近認知されはじめた特殊な虐待は、
乳児揺さぶられ症候群や、
頭蓋内出血、脳実質の損傷、網膜出血を三徴とする身体的虐待や、
子どもに汚物や薬物を食べさせたり飲ませたりする虐待、教育虐待、宗教虐待など様々などの事例があるそうです。

虐待を受けたり愛情不足で育っている子どもには分泌ホルモンなどの影響で身体的に育ち方に特徴が出るそうです。

児童相談所への通告件数は年々急激な増加をしていて、今まで表に出なかったものが出てきたのか、虐待が増えてきたのか、研究者の中ではいろいろな説があるそうです。

ただ、事実として全国的に子どもの人数が減っているにもかかわらず、社会的養護を必要としている子どもが増加している現状はあり、

虐待が増えた原因にもいろいろな要因があるようで、

多いケースが、
20代までの結婚の約70%が妊娠先行結婚で、妊娠先行結婚の約70%が5年以内で離婚するという統計があり、結果、母子家庭が増加してしまい、母子家庭の約53%が相対的貧困線以下の所得となり、仕事や生活で精神的に追い詰められ虐待やネグレクトとなり施設に入るという負の連鎖があるそうで、この負の連鎖をどこかで断ち切らなければならず、

虐待の増加の事実を直視して考えなければならないと実感しました。

一時保護や施設の入所についても問題や課題があり、今後司法においても考えなければならない課題がありました。

通告件数は約20万件。そのうちの一時保護数は約4万8千件。に対して施設の入所は約4500人だそうで、重症事例でも一時保護すらもしてもらえない子が多く、「見守り」という名の自宅で様子見という事がほとんどで、その間に問題は悪化して手遅れになってしまう事例も多いそうです。

施設の中での子どもたちの生活についても課題があり、

日本全国で自傷行為や不登校や自殺が増えているので、必然的に施設内においてもそういった事はゼロではないのですが、今の現状ではそれを知るための仕組みができていないという課題もあり、本当に何とも言えない気持ちになります。

いろいろな具体的な事件の事例など聞きましたが、本当に心が痛みますし、精神的にくる話もありましたが、

この世の中に虐待の事件がある現実や、虐待をする親の心理や社会的背景を知らなければ解決策を考えることはできませんので、本当に必要な支援は何なのか、深くいろいろ考える機会になった有意義な時間の勉強会でした🙏✨

今この時間、この瞬間でも虐待を受けていて助けが入らず声を出せないでいる子が世の中にはいると思うと、

虐待の負の連鎖が少しでも断ち切れるようにできる社会がつくれるようにしていきたいと思います。