家で診るということ | のぶ味食堂

のぶ味食堂

子育てはもう卒業という時に、ドイツ語でお母さんという意味の「MUTTI」の名前の美容院をオープン。
半世紀生きてきて大きな夢を叶え 前だけを見て進んでいます。
どこにいても、誰に対してもお母さんの様なのぶ味です。
趣味は料理で、簡単レシピも 載せてます。

こんばんは

今日は満月ですね。


とても明るい夜空です。
我が家の長老とっ君が
『足が痛い』と言い出して5ヶ月
ベッドから降りれなくなって3ヶ月

ご飯が食べられなくなって2ヶ月
水が飲めなくなって、3日

ちゃんとした会話をしたのが
MUTTI の3周年の5月3日の朝

3周年だと伝えると
MUTTIの大株主は
『採算取れとんのか❓』
と心配してくれました(笑)

その日のお昼過ぎから
酸素が上手くとれず
お祝いのお寿司を一切れ口にしたものの
結局食べる事ができず
(食べられないと思っていたけれど)
その後意識の混濁が始まり

痛み止めの座薬を入れ

翌朝アイスクリームを少し食べ

その後、先生と看護師さんがみえ
酸素の機械が運び込まれ
今は静かに寝ています。

毎日来てくださる先生、看護師さん

親戚もとっ君の顔を見に来て
声をかけてくれ
その声に反応して首を振ったり
うなづいたり

足の壊死が始まり、2月の終わりに
初めての訪問診療で採血をしました。

その数値がとても悪く
足の壊死だけではなく、
末期腎不全である事が判明。

在宅での介護を決めた日に
とっ君の命が残り少ないと知り
決してい良い嫁とは言えないけれど
とっ君との忘備録のために
放ったらかしにしていたブログを
書き始めました。

家で診る。
家で看取る。

周りの人は大変だと、
私に労いの言葉をかけてくれますが、
毎日ヘルパーさんや看護師さんが
在宅ケアをしてくれるので
私は介護と言うのは名ばかりで
そんなに大変ではありません。

とっ君が何号室の患者さんではなく、
最後まで、6人家族の竹内家の家長であり
今までと変わらない環境で
過ごすことができているのが、
1番かなと思います。

看護師をしている親戚が
とっ君の数値を見て
『この数値でこの状態は凄い』
といつも言ってくれます。
本来ならとっ君の数値でしっかり話せて
人の心配もできるというのは
奇跡的だというのです。

それも、
在宅だからこそなのかも知れません。

とっ君は、本当に恵まれた
在宅ケアを受けられています。

もし入院していたら
今こうして、とっ君のベットの横で
ブログを書くこともできなかったでしょう。

コロナウイルスの影響で
お見舞いに行くことも
できなかったと思います。

とっ君の顔を見ていると
ふと、涙が溢れてくるので
今日は朝から買い物に行き
料理を作り
いつもと変わらない日をおくりました。


限られた命の舅に冷蔵庫をねだり
舅が危篤なのに煮豚を煮込む嫁

決していい嫁ではないから
昨日、とっ君の手を握り

『意地悪な嫁でごめんね』

と言うと

とっ君、首を振ってくれました。

まだ、頑張ってくれているとっ君。

もう少し私たちの側にいてくれるのかな


沢山の人がお見舞いに来てくれ
口々にとっ君に
『ありがとう』
を言ってくれました。

徳重とい名前の通り
『徳を重ねてきた人生』
を生きてきました。

とっ君はお茶目な愛すべき
我が家の家長です。

どうか、苦しむことなく
穏やかにその時が迎えられますように




のぶ味食堂でした。