http://topics.jp.msn.com/wadai/rocketnews24/column.aspx?articleid=595121


上記の記事を読んでいただきたい。

なんと国際法で定められた原発の排水基準値は1リットルあたりヨウ素40ベクレル、セシウムは90ベクレルまでとなっている。つまり、乳児の暫定基準値ですら、現在の日本では原発の排水より高い放射性物質が残留しても良いという設定値になっているのだ。

政府が定めた数値を守るだけなら、原発の排水で作ったミルクを幼児に飲ませて良いということになる。ちなみにWHOで定められた平常時の飲料の基準は1リットルあたり1ベクレルまでなので、それに比べると乳児ですら100倍まで基準が高められているのである。

現在はインターネット上でもこのような情報を知っている人たちからは、暫定基準値や発表が到底信じられないとの意見が続出している。今後は後手後手で発表したりなどのミスすることなくきちんとした対応をしない限り、政府が国民の不安をぬぐうことは出来ないだろう。

(ロケットニュース24より一部抜粋)






要約(転載)

・(2号機の建屋に作業員が4人入ったが、14分間で退出し、3.33~4.27ミリシーベルトの被曝だった。東電は高くない被曝だとしているが、どうか?)普通の人の1年間1ミリという基準を考えると、十数分でその基準を超えている。私のような放射線業務従事者の年間20ミリという基準と比べても、たった十数分という時間を考えれば高い数字。現在は通常の状態ではないため、福島の作業員の方については250ミリという基準を国は作っている。

・(今回作業員の方はタングステンベストという重さ数キロのものを着用したというが、どういうことか?)放射能防護服は放射性物質が付着しないようにするもので、マスクは吸い込まないようにするためのもの。ガンマ線は透過性が高く、防護服でもマスクでも防げない。それを遮るためには、鉛のスーツのような比重の高いものを着用する必要がある。そのためにタングステンのスーツを着た。

・(ガンマ線が透過するというのは?)身体を突き抜ける。そういうガンマ線が建屋に充満している。それを遮るために、そういうものを着る必要があった。

・(外部被曝以上に内部被曝は危ない?)放射能は取り込むとその放射能から逃げられない。取り出せすことができない。いくらよそに動いても被曝は身体で続くという意味で内部被曝は危険だ。外部被曝は現場から逃げれば終わりという性質のもの。

・(内部被曝の検査を受けた作業員は全体の1割だけということだが?)今回のような劣悪な作業環境であれば、全員が検査を受けるべき。

・(一人に3万CPMという数値が出たが?)CPMはcount per minuteで、1分にどのくらいの放射線があるかを示す。感度の低い検知器だとカウントが上がらない。感度が高いものだと沢山カウントする。同じ状況でも数値は分かる。だから、単に3万CPMといっても、それ自体では判断できない。

・(水素爆発のときに、事前に予想できていたという話があった。水素爆発の前に退避すべきだったのでは?)そう思う。東電の判断の甘さ、あるいは事故を小さく見せたいという思惑が働いた。

・(JNNで作業員が証言。バーンという粉塵で空が真っ茶色になって、その後に綿のようになったというが?)建屋そのものが1号機も3号機も吹き飛んでいる。材料が粉々になって飛び散ったのだろう。石膏ボードのようなものもあったはず。綿のようになったのだろう。

・(放射性物質も飛んだ?)もちろん。水素が爆発をしたということは燃料が損傷を始めていて、放射性物質が充満していたはずで、それが爆発と一緒に飛び出した。

・(平田オリザ氏は、汚染水排出は米国の要請によるものだったと言ったが?)平田さんの情報が本当なら、日本は情けない国だと思う。

・(流された水は非常に低濃度で量も少なかったとも平田氏は言ったが?)事実に反する。低濃度ではない。日本の法律の限度の数百倍という猛烈な汚染水。量も1万数千トン。膨大な量が流された。

・(今まで2号機はロボットだけで、今回初めて作業員が入った。放射線量を測ることが任務というが、いまやっとそれを測るために入れたような状況で、東電の工程表と整合性はあるのか?間に合うのか?)私は元から出来ないと言っていた。当初のロードマップから一ヶ月たっているのに、何もできておらず事態は悪化している。だから、工程表通りにはできない。

・(専門家が9ヶ月では無理と言えないような何かが働いている?)もともとロードマップの公表は政府が東電をせっついた結果だ。

・(原子力が国策である以上は工程表は東電と政府の連名で出すべきでは?)政府には内容が分かる人はいないのではないか。現場を一番知るのは東電の福島の人。本来であればその人たちの見通しを尊重すべき。本社の人がきれいな説明書を作っているにすぎないのかなという印象。

・(5月23日に国会に行かれる。感想は?)良いことかもしれないが、私は政治が嫌い。本当は行きたくない。だが、ことがことだ。行政監視委員会は行政を監視するための場。言いたいことは昔から山ほどあるから、行くことにした。

・(メルトダウンを認めているような現状だと、政策転換があるのでは?)参議院の委員会でどんな話が出たとしても、政策を転換させるにはまだまだだろう。

・(小出さんが国会で話す状況というのは正直想像していなかった)私もだ。

・(そこまで国会も追い込まれている?)私は向こうの事情はよくわからない。言いたいことがあるから行くと判断した。行ってみて感想を持ってかえりたい。

・(ずっと我々は国にミスリードされているように思うが)言いたい放題言ってきたい。

・ひとつ訂正。昨日この放送でテクネチウム99は原子炉の構造外で出来るものと言ったが、間違い。セシウムやストロンチウムと同じ核分裂生成物の一種。ただしテクネチウム99の半減期は21万年。人間がいる限りは無くならないような放射能。それが水の中で検出された。

・(残念な方向の訂正か?)そうだ。
2011年5月17日(火)、MBSラジオの番組「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)が出演されました。





要約(転載)

『深刻な事態』(32)京大原子炉研・小出裕章さんの話

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小出先生のお話、原子炉を冷やすのを、水棺ではなく、無理で断念、放射能を含む水を循環させる方法にしたのですが、小出先生のずっと前に言っていた案 になり、ばかげた時間の浪費で、水棺が無理だと東電福島の人も、初めから無理とわかっていたのに、なぜ水棺にこだわったのか、理解できないのです。専門家 のまともな意見が反映されないのか分からない、汚染水も9万トンになり、ずいぶん前にタンカーと言っていたのに、何もなされず手をこまねいていて、誰が実行しているのか、理解できないのです。

 6月に集中処理施設を作ると言うのを、柏崎に持っていくのと同じだが、6月に作るのは、とてつもない高濃度の汚染水であり、大変な処理施設を作らないといけない、柏崎の正式な処理施設でも処理できない恐れもあり、しかも汚染水は年内に20万トンになり、仮設タンクも間に合わず、地下に染み込み海へ出るのです。新しい工程表は願望に過ぎず、政府が工程表を出せと政治的な産物として出たのではないかと言うことです。

 東電の持つ膨大なデータが出てきましたが、膨大すぎて検討できていない(泣)、1号 機の、津波の前に非常用復水機(冷却水を入れる)が動いていたのに手動で止めた可能性、よく分からない、止める理由もない、トラブルがあり自分で止まった のではないか、しかし、これが動いても、電源が絶たれており、原子炉は壊れる運命だったのです。電源なし(ブラックアウト)があれば、原子炉の破壊は必然 なのです。

 1号のメルトダウン以外、2,3号機のメルトダウンは、1号機も炉心の半分水があると言ってきて、しかしなかった、2,3号機も水位計を見たら水がなかつた可能性はあるのです。3つ のメルトダウンは世界に例がなく、未知の世界であり、圧力容器の底に穴が開いている可能性、炉心に水がないのは、中性子計測系などの、底が抜けている可能 性が高く、核燃料が融け出している可能性は、今分からないのです(今までの計測地が正しいなら大丈夫だが、何が正しいか分からないのです)。今でも、水を 流し続けるしかなく、圧力容器の温度計も間違えている恐れもあるのです。信頼性のあるデータが何か、分からないのです。どんな推測も無意味になるのです。

 テニネチウムという放射性物質、3号機の汚染水に出たのですが、普通は問題にならない、モリブデン99が出たときに出る放射能で、原子炉構造物が放射性を受けて出るもので、圧力容器の融けていることを示し、MOXには関係なし、他の原子炉から出る可能性もあります。テクネチウムのことで、圧力容器の、原子炉構造内の損傷の証拠です。

 再臨界の可能性、なぜないかは、沸騰水型で、日本の原子炉は、炉心の形状が正常なときに核分裂して、これが壊れると臨界になりにくくなる、そのため、炉心が崩れると、臨界が起こりにくくなるのです。塩素38のことで再臨界を疑ったものの、これからも、臨界はないと思うが、再臨界完全にゼロとはいえない者の、ゼロに近いと思われると言うことです。

 融け出した燃料、炉心が全て露出していたら、炉心は必ず融けて、厚さ16cmの 容器を抜けて、水も漏れる、とけた燃料が格納容器に落ちたものの、そこに水があったはずなのに、「アンパン」、アンコ=融けたウラン、その周りにクラフト 状に水が固まっていて、水と接しているところだけ固まり、中が融けている(ここは高い熱を持つ)、この高温部が格納容器に接したら格納容器の外へ出て、そ の横に4000トンの水があり、ウランと水が建屋に流れてしまうのです。しかし、それでも水は入れないとダメなのです。