ウクライナの友人


50歳を過ぎて入った大学院で友達ができました。

3年前になるでしょうか。

その頃はまだロシアとも戦争していませんでした。ですから、授業の自己紹介でウクライナ出身と聞いたときに、ウクライナ?ロシア?程度の知識しかありませんでした。


とても勉強家で、息子と歳が変わりませんが、とてもしっかりしていました。私と共に国立の大学院で勉強しながら、自身でドイツの通信教育でも大学の資格を取ると言う熱心ぶりでした。


縁があって、彼女も教員となり、同じ職場で働くことになりました。そしてこの春、母国ために何かしたいと退職することになったのです。


1年前、彼女のお母さんがウクライナから避難してきました。その時にイギリス人の大学院での指導教官(年齢は私とあまり変わりません)と、私を食事に招いてくれました。


おいしいボルシチのスープ、まるごと焼いた鳥、ヘルシーなサラダと、昔の日本人のようなもてなしぶりでした。4人で楽しく食事をしました。指導教官であった。教授もロシア語を習っていた経緯があり、英語、ウクライナ語、ロシア語、時々日本語が飛び交うと言う食卓でした。汗


そして今週また彼女は私たちを家に呼んでくれます。今度はミートグラタンをご馳走してくれるとの事。自分の母親のような友人や先生を呼んでくれて、もてなしをしてくれることに本当に感激します。そして感謝です。


彼女は、学校ではICTをフル活用し、かつ温かみのある授業で、みんなから人気のある先生となりました。別れはとても辛いことですが、何より国の平和と、この世のすべての人の平和を願うばかりです。


学びに行くということは様々な出会いがあります。大学院も国際色が豊かで、中国人、ベトナム人などの人たちも多く友人も増えました。私も既に50代半ばですが、学びを止めることなく世界を広げていきたいと考えています。


ウクライナの先生の弟さんの親友が亡くなったと先週聞きました。お母さん同士も親しい間柄だったとのことで、彼女のお母さんの苦しみも想像がつきます。そのぐらい戦争の被害は身近になっています。


ウクライナでも、ガザでも、戦況は収まる様子がありません。これが21世紀の姿かと目を疑いたくなる状況です。私たち一人ひとりに何ができるかその答えを見つけるのは難しいですが、我々一人ひとりが国を超えて世界の人と仲良くなることが重要なのだと思っています。


世界で起こっている事を自分事として捉えたとき、物事は全く違って見え、取り組みは大きく変わってきます。それが私の目指したい教育です。