私がパリに住み始めて最初の家は、テロの起きた10区にありました。
(4か月ほど住んで、5区に引っ越しました)
そこから襲撃のあった場所はそう遠くはなく
しばしば足を運びました。
夜など、ポスドク仲間とよく遊びに出たものです。
金曜の夜…
パリをよく知っている人が練った計画だろうと
容易に想像がつきます。


また別の友人から情報が入ってきています。

植物園近くのサルペトリエール、
シトロエン公園横のジョルジュ・ポンピドゥー、
リヨン駅北のサン・タントワーヌなど
十余りの病院に352人の怪我人が搬送されており、
当然、銃創や爆発などによる怪我なので
まるでアフガニスタンの戦場にいるようだとのこと

例えばサルペトリエールでは十ある手術室で
金曜夜からずっとノンストップで手術をしているといいます
死者132人の内、未だに29人の身元が判明しないとか
爆発もあるので死体の損傷が激しいのでしょう

重体99人の内の十人は生死の境という状態で、
死者は未だ増えそうだということです

現場の様子は本当に地獄で
劇場の内部の写真で、男性が皆、上半身裸でいるのは
シャツを脱いで引き裂いて怪我人の止血をしたからだそうです
事件現場のレストランの経営者は妻と友人・従業員
合わせて9人を一度に喪ったそうです

日曜は、レピュブリック広場に
キャンドルや花束を供えに人が集っていた所
大きな音がして、人々が一斉に逃げ惑い
近くのカフェに駆け込んで身を伏せ、
警官が大勢銃を抜いて構える、
というパニックが起こったそうです。

そして、その模様も多くの人が動画や写真に収め、拡散し、
当分この恐怖感は拭えないだろう、と

事件直後、ストラスブールでTGVの試験運転中、
脱線して一部が運河に転落して死者十人
(運河に落ちたので不明も五人)
というニュースがあり、誰もが事件の続きかと思って
戦慄したといいます

犯行自体についてもかなり判明して来て、
計画を組み立てた主犯を指名手配しているとか
ベルギーでレンタカーを借りてフランスに入って事件をおこし
国境の警備はしていたもののまんまと出国し
主犯は逃げおおせているとのこと

タリスの犯人他、既に四つの事件でベルギーに本拠があり、
テロリストの温床となっているようです

本人の物か盗んだものを利用したのかは未だ不明ですが、
スタッドの犯人の一人は
夏にシリアからギリシャで難民申請したパスポートがあり、
シリアから難民に成り済ましたテロリストが
欧州に入って来るという不安が現実のものになりました。

U2は土曜のコンサートを中止
マドンナはストックホルムのアリーナでのコンサート中、
黙祷の後でバラ色の人生を仏語で歌いました。


また、お伝えできることがあれば、していきたいと思います。




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