すが弥@赤羽橋 シャリを食べさせる、これぞ鮨の真髄。 | 日本中を食べ尽くす!!ミトミえもん食べ歩きブログ

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東麻布の『すが弥』、2018年末のオープンとともに話題をさらった寿司店。大将である菅谷氏は、銀座の名店である「鮨あらい」から独立、それ以前にも西麻布の「真」、新宿の「岩瀬」など様々な寿司店でキャリアを積んだそう。まだ30代半ばという年齢ながら、落ち着いた雰囲気はこうしたキャリアから生まれるのでしょう。8席のL字のカウンターで寿司と向き合う姿は、単なる話題先行ではないことを伝えてくれます。



料理は、つまみよりも握りに比重を置く。寿司屋として「握り」を食べてほしい、そういう想いが強いようです。かといって、つまみの1つ1つにも工夫があり、数は多くなくとも十分に楽しめるラインナップが用意されます。



中でも鮟肝には驚きました。まるでチャーシューのようなルックスで登場し、大胆なカットで提供されます。かなり甘辛く炊いており、強い食感とともに強い味わいを兼ねます。チャーシューのようで、鰤の照り焼きのようで、チーズのようで、とにかくお酒との相性は疑いようないアウトプットになっております。

その他のつまみのラインナップ。

「蛤スープ」



「クエ(舞鶴産)」10日寝かせたという旨味がきっちり引き出されたクエ。一つには木の芽を挟むというバリエーションを楽しませます。



「初鰹」そのままでつまみとして完成している山わさびと。鰹節の風味がたまりません。



「金目鯛」シャリ、雲丹、卵黄、金目鯛。金目鯛の脂も含めて全ての水分質ががっちり握手。寿司屋のTKGというところか。



握りの特徴はシャリ。ネタを食べさせるというよりもシャリを食べさせる、そんな意志を感じさせます。かために炊かれた米に余韻の続くマイルドな赤酢使い。強い酸味のシャリではないので、脂の強いシャリ以外との相性もいい。シャリは1種類で勝負しているのが、その証拠といっていいでしょう。また、シャリそのもののサイズも大きめで、ネタを味わった後の余韻はシャリの旨味が続いていきます。



独立前の「鮨あらい」とはきっちり差別化ができているというところでしょうか。もちろん良いものはきっちり自分のものにしているようです。例えば、握りの主役を務めるのは「やま幸」の鮪達。



今回は舞鶴と下田のものが用意されておりましたが、どの部位も絶品でございました。もちろんシャリとの相性も抜群です。



ちなみにマグロは舞台のカーテンコールのように再登場します。心の中で万雷の拍手をお送りさせていただきました。



その他の握りのラインナップ。

「鰆」昆布締め
「墨烏賊」
「小肌」
「車海老」



「平貝」わずかにしのばせた海苔の風味が抜群。
「雲丹」馬糞と紫のコラボ。それぞれがそれぞれのソースに!
「煮蛤」
「玉子」