O2 (オーツー)@清澄白河 注目の清澄白河を牽引する中華料理店。 | 日本中を食べ尽くす!!ミトミえもん食べ歩きブログ

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下町と呼ばれるエリアである清澄白河が、注目スポットとなって久しい。歴史のある街並みの中、たくさんの現代アートのギャラリーやお洒落なカフェが点在しております。それらがこの街を、”アートの聖地”とか”コーヒーの街”と呼ばせております。東京都現代美術館の存在やブルーボトルコーヒーが初上陸したというエピソードが、そのイメージを象徴しております。



そんな街並みを構成するピースの1つが中華料理店の『O2 (オーツー)』。中華料理の「wakiya」のグループで腕を磨いたシェフである大津氏の名前が由来になっております。酸素を示す分子の記号と同じですが、そこにあるのが当たり前とか生きるために必要という意味が込められているのかも。素敵なネーミングだが、レストラン全体もまた素敵な空間。アートの聖地にふさわしいようなスタイリッシュな世界観を作り上げております。料理も王道な定番メニューと独創性を掛け合わせたようなものばかり。下町とアートの街である清澄白河とリンクさせているかのようです。

スターターからフレンチを思わせるような美しい一品。菜の花、金柑、水蛸、穂紫蘇、唐墨と重ねますが、それぞれに色があり美しい彩りを完成させます。同じように味覚も様々な角度で刺激され、食欲を増進させていきます。特に胡麻油の使い方が秀逸で、全ての食材と上手にブリッジさせていきます。



出来立てのチャーシューも美味。五香粉や醤油などでくぐらせており、甘さと塩気がバランスよく配合されておりお酒との相性も抜群。



大根餅もまたXO醬の味わいが同様な印象を作り上げます。



春巻きや焼売などの定番メニューも絶品。春巻きは様々なスパイスを練り込んだ豚肉にコンテチーズと竹の子の組み合わせ。竹の子が食感と味わいを、コンテチーズがコクを作り、最後は包んだ春巻きの油がアクセントになっております。



焼売は胡椒ベースで味をつけただけで他は一般的なシルエットだが、その食感が別格。口当たりの良さと奥に残る肉の旨味が絶品です。肉は肩ロースを主役に、つなぎで豚肉を使っているのが秘密だそうだ。



料理は本格的だが、金額は下町価格だったりするのも嬉しい。その象徴となるのが「フカヒレの姿煮」。



国産であれば気仙沼産のものが最良と言われるが、どうしても高額になってしまう。そこで銚子産のものに目をつけたそうだが、「同じ海ですから」とシェフは笑います。きっと見つけるまでの苦労もあったであろうに。白湯で煮たスープが、またこのフカヒレを絶品なものに変えます。そのクオリティーの高さは、白飯に絡めて食べれば明らかです。

アートやコーヒーで注目を集めた清澄白河。今度はグルメの街として注目される日も近いかもしれません。その時に先頭を走るのはきっと「O2」だ。

その他、ラインナップはこちら。

「酔っ払い上海蟹」



「スープ」干し貝柱、干し椎茸、ナツメ、揚げニンニク等



「蝦夷鮑」海鼠みたいにコラーゲンたっぷり。乳化させたソースが絶品



「イトヨリの香り蒸し」ナンプラーの味わいを春雨に和えて淡白さをカバー。



「坦々麺」和風の坦々麺。鰹出汁で引いたスープに、茗荷や大葉が脇をかためます。なかなかどうして独特な坦々麺です。



「杏仁豆腐」甘さ控えめ、口当たり良し。