魅了されたのは友人だけではない。もとは東京で働き、湘南にやってきた男がいる。大学生で名店の「デリー」でアルバイトから入り、支店の料理長にまでなった男が選んだ地が湘南。平気で一時間の行列を作る人気カレー店『スパイスツリー』を営んでいる。
湘南らしいスカイブルーに塗られた建物。20人超の行列が出迎えてくれます。汗
営業時間はやや不定期でメニューも日々変化するところも何だか湘南らしい。
この日のカレーは6種。
「バターチキン」「バナナ海老とココナッツ」「サワラとヨーグルト」「秋刀魚とマスタード」「マトン挽肉とネパール山椒」「ラムと香菜」
海岸沿いという影響もあるのでしょうか。海鮮を使ったカレーの種類が半分を占めます。秋刀魚についても一巡目で売り切れ。海沿いで海鮮を食べたくなる気持ちは確かに理解できます。ちなみに、ハーフ&ハーフはできない。複数種類の注文は可能だが、量はかなり多くなるので覚悟をば。
今回は悩みに悩みました。正直に申し上げれば、好みのカレーがこの日に限ってなかったのです。秋刀魚は売り切れ、実はマトンやラムはちょっと苦手、ヨーグルトやココナッツ系も得意分野ではありません。開き直って相方と一緒に2種×2種の4種食べ尽くしてやります。
「バターチキン」はマイルドでクリーミーな仕上がり。バターの味が目立ちますが、爽快なスパイスの影響で口当たりは軽やかに仕上がる。
「サワラとヨーグルト」ではヨーグルトの酸味が強く感じられます。
「マトン挽肉とネパール山椒」はやはり得意な味とは言いがたいが、山椒の刺激と生姜やパクチーの味がバランスをとってくれます。肉の味がしっかり感じられるのでマトン好きにはきっと堪らないだろう。個人的には茹で卵のアクセントがかなり嬉しい。
「ラムと香菜」も同じ印象だ。生姜とパクチーの味がバランスをきっちりとってくれます。肉は贅沢なほどの塊具合なのでこちらもラム好きには堪らないだろう。