沢山の拍手と笑顔を頂戴しながら
シブヤ×アキバの5月公演も千秋楽を迎えました。
御来場いただいた皆様、
「次こそは観劇を」とエールをくださった皆様、
そして沢山のお手紙や贈り物もありがとうございました。
部屋が大変賑やかになって居ります。



稽古期間が2か月と少し長かったせいもあって、
こうして手ぶらでの休日があると、一息ついて居ても
「何かしなくちゃいけないことを忘れて居るんじゃないか」
と一瞬焦りそうになる。

陽も風も調度良く気持ちの良い5月の末。

母がBeatlesの曲を信じられない大音量で聞いて居て、
ベランダでそのこぼれて流れて来るのを聞きつつ珈琲を飲む。
何度伸びをしても気持ちが良い。

明日からは「Romeo×Juliet」の稽古も始まる。
今日がこれだけ良い日なので
また新たな気持ちで、大切に真剣に役と向き合っていけそう。



他の役者さんの話を聞いて居て面白いなあと思う質問の1つに
「公演前に必ずすることって何ですか?」
と云うのがある。

割とポピュラーな質問なのだけれど、
「へえ、皆それぞれそんなことをしてるのか」
とその回答を聞いて自分と照らし合わせたりする。

「自分の好きなアーティストの曲で集中力を高めて居ます」
「劇場にある神棚に必ず一礼して居ます」
「言葉が汚れる気がするから必ず直前に歯磨きをします」

僕はそう云ったルールを持たない方だと思って居たのだけれど、
過去を振り返ってみて今回気付いたことがあった。

「僕は舞台袖にスタンバイするのが人より早い」

明るい楽屋に居るより集中し易いことが最大の理由なのだけれど、
着席したお客様から発せられる「期待」が一番に感じ取れて
よりリアルに「応える」モードになれる場所と云うか。
自分の役や役作りは稽古場や家から散々持ち寄って来たのだから、
劇場では目の前のお客さんのために芝居をやりたい。
気が付いたら、舞台袖で耳を澄ますようになって居た。

開演前に話して居る客席の声を盗み聞きするように。
声高く云えるような大したルールでもないけれど、
自分で気付いた瞬間「良かった僕にもあったじゃん」と安堵した。



2年前の6月に初舞台を踏んでから、来月のRomeo×Julietで
遂に10作品目の出演。
しかも同じ劇場シアターグリーンBox in Box。
再び気合い入れて頑張ります。
また是非劇場でお会いしましょう!


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