私の人生で一番難しいのは信じ続けること
この狂った世界のどこかに 私を愛してくれる人がきっといると
はかない人生を人々は行き来するばかりで
私にチャンスが来ても気づかずにいるかもしれない


「約束なんかイヤよ。シンプルな関係でいましょう」なんてよく言ったものだけど
自由はあなたからのさよならを早めただけ
少し時間はかかったけど 簡単に物事がいかないことを学んだわ
私には充分すぎる代償を支払って


そんな私のポケットの中は夢や希望でいっぱいだけど
今夜は何ひとつ私をなぐさめてくれそうにない

朝の4時だというのに目は冴えるばかり
一人としての友だちの姿もなく
希望にすがりついてるだけの私
でも私は大丈夫よ

そうね、私は恋をするべきね
そうね、私は時間を無駄にしすぎたわ
そうよ、私は不完全な世界に完璧を求めてる

そしておばかさんなことに
それが見つかると思っているの

BY:カーペンターズ~I Need to be In Love・青春の輝き~

脱毛症がどうしようもなく辛いとき、よく、この歌を聴いた。
周りはみんな“気持ち次第で治るよ”と言った。

でも、ものすごいスピードで抜け落ちていく髪の毛を見て
‘絶対治る’って信じ続けることは、とっても難しいことだった。

“こんな私でも愛してくれる人はきっといる”

と、のっぺら坊みたいな私はなかなか思えず、いくつかのチャンスをも逃したかもしれない。
少し時間はかかったけど簡単に物事がいかないことを、脱毛症になって嫌というほど学んだ。
私は世間に、充分すぎる代償を支払ったと思う。

“髪があったら、あれもこれもやりたい”
って夢や希望がたくさんあった。だけど、治療やカツラは一時的な慰めにしかならなかった。
わかりあえる友達は一人もおらず、治療に希望が持てなくても病院にしがみついていた。
本当は辛いのに周囲には‘大丈夫’って作り笑顔で言っていた。

セミナーに始めて参加したとき、私は時間を無駄にし過ぎたと思った。
友達がたくさんできて、少しずつ、諦めていた夢が叶いつつあることは確かだ。

それでもまだ、確かな治療法が見つかり、脱毛症がより理解される世の中であることを求めている。
そして、それが現実になるって思っている。誰が何と言おうとも…。

東京セミナーへの参加を決めたとき、昔よく聴いていたこの歌を思い出しました。
もう、スタッフではないから、参加の義務はないし、治療も全てし尽くした。

同病の知り合いはたくさん居るし、カツラでも今、そんなに困ってない。
それなのに、なぜ私はセミナーに参加したいんだろうって、ふと、思ったんです。

そんな時、浮かんだのが
“不完全な世界に完璧を求めている”

という【青春の輝き】の一文でした。

参加の理由は仲間との交流&情報交換などももちろんだけど、でも、
確かな治療法が見つかり、脱毛症が理解される世の中になることを、
私自身まだ求めているんです。

カツラに慣れているとはいえ‘ハゲ’‘ヅラ’は相変わらずメディアでは笑い者にされているし、
悪徳毛髪ビジネスは盛んみたいだし、
未だ治療法がないこの世の中は、私達にとってはあまりにも‘不完全’だと思うんです。

そこに完璧(生きやすさ)を望んでいるからこそ、セミナーに何度も足を運んでいるんだと思います。

そして私は仲間と病気について語り合うことが好きです。

脱毛症に関わっている人はみんな、当事者ないし年齢に関わらず、簡単に物事がいかないことを、充分に学んでいる方ばかりだと思います。

みんな、修羅場を潜り抜け、悲しみを乗り越えてきた人達だけが持てる、優しさ、理解力、包容力を備えていると思いました。

人間的な魅力を持っている人達が集まり、意識を持って、話し合いをする場は、節度がや緊張感があって、私はすごく気持ちがいいんです。

そんな、仲間達を私は誇りに思っています。
そして、そういうみんなが脱毛症を救っていくのだと思います。

これからも、互いに、認めあい、励ましあい、応援しあえる。そんな会で在って欲しいとと思います。