【とある魔術の禁書目録】
著 : 鎌池 和馬
電撃文庫


前回は・・
 → 【とある魔術の禁書目録】 小説版を読破ちう
・・で、まとまりなく書きました。

はい、ごめんなさい・・ 小説1~6巻 は飛ばします。
いきなり 7巻 からでごめんなさい。
わたし的には今更、アニメ版とかぶってる部分は書くまでもないといった感じで、
フライングさせていただきました。 ペコリ…(o_ _)o ハロウィン

今回は 小説7巻 の  『法の書』 をめぐるネタ 
その、あれこれについて書きなぐります。
作品の内容というより、オカルト関連用語の参考にどうぞ。

このエピソードは、
誰にも解けないとされ、解けば天使術式さえも可能にする 『原典』
インデックスすら解読する事無く 「文字列を記憶」 しているだけという
魔道書『法の書』 の解読法を見つけてしまったという人物がキーとなります。

   では、以下 ネタバレ前提で進めてまいります。
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■ 日本でもあったのです
さて、前稿で 「日本語版もってますよ」 と書きましたが、その件。
日本語版写本が存在するというお話。

映画や小説のネタとなる魔道書は 「ネクロノミコン」 をはじめ架空の物も多い。
ですが、 『法の書』 に関しては実在するとされています。
「されています」というのは・・、私の様な者が 『原典』 を確認しようが無いからなのですが・・・。

小説内の統括理事長 「アレイスタークロウリー」 も、実在人物の名前をモデルにしています。
悪魔コロンゾンを召喚し、エイワスより「法の書」を記述し、敵対勢力と魔術合戦を行い、
ドラッグや性魔術、新たなシンボルや儀式の構築、
 を行ったとされ、
彼の考案したたタロットカードは、ライダー版やカモワン版と並ぶ「流派」として
現代でもなお生きています。
魔術結社 「黄金の夜明け団 (The Hermetic Order of the Golden Dawn)」 も存在します。

まあ、オカルト方面では有名なネタなんですが、
何故か日本ではマンガやアニメを介して知名度が高くなってしまったようですね。
いや、多宗教に寛容な日本だからこそできるのでしょう。
時には悪魔崇拝とも結び付けられるソレは
キリスト教圏においてはリアルに敵視されますので。

それゆえに残された 「武勇伝」 もどこまでが真実かは
研究者の間でも激しく見解が分かれるものなのです。
いってみれば、オカルト界の前田慶次 とでも表現するか・・・。
実在はしたが・・、実像に関わらず後に造られた物語が肥大していくというヤツです。

ヒトラーやラスプーチンと同じく、
現代でもまだどこかで生きているのではないか?
っと、定期的にまことしやかな噂が生み出されます。

で、日本でもオカルト雑誌が林立した時期に、この 『法の書』 の日本版が出ています。
あ、あ・・・怪しいですねビックリマーク
アマゾンで魔道書が買えるとはなんという時代になったのでしょうあせる

まあその、表紙は脱力感満載なのですけども。
(いちおー 魔術的寓意画なんですけどね表紙は。)
同書の中で具体的な指示がされている部分・・・

『「法の書を刊行する時には書の内容と共にそれを手に入れるに至った一部始終、
それを書いたインクと紙の複製を付し、それに関するクロウリーの注解を添えて、
赤と黒のインクで印刷しなければならない」』

『この書はあらゆる言語へと翻訳されるべし。
だが、如何なる時にも獣の記したる原文とともにせよ。
何故なら、偶然による文字の形や、
それら互いの配置の中に獣でさえ見抜けない秘儀があるからである』
  註 → 三章39節、47節、その他の指示をまとめるとおよそこうなる。


・・・に関しては忠実に再現されルールに沿っていたり、
新刊には封印が施されていて、 
   『開封後、9ヶ月後にいかなる災害等が生じても責を負いかねます』
なんて警告がされていたりで 遊び心満載 ( ̄ロ ̄:)汗ガクガクガク

もともと彼が創立した セレマ教 の聖典という位置づけもあり、
隠されるべきものではなく、逆に広めよという意志が込められた本でもあるため、
現代では様々な言語版、ネット上のデータとして存在しているのだ。

ただ、中身はいたって真面目(?)な魔術的内容で、一般向けではないものの
オカルトをかじっている人にはけっこうなインスピレーションを与えるかもしれません。
「とあるシリーズ」 を読んでるような年齢層にはお勧めは出来ませんが、
こういうモノもあるという、元ネタのお話でした。
ーーーーー

■ 解読を待つモノ
   『汝の欲する所を為せ、それが汝の法とならん』 
この言葉こそが『法の書』たる由縁でもあります。
(『ALの書』 『220の書』 といった呼称も持っています)
まあ、訳文ですからニュアンス的には色々な言い回しが存在しまして。
とりあえず件の言葉がある日本語註釈文はこんな感じ。

『汝の意志することを行え、それが法の全てとなろう。
この書を学ぶことは禁じられている。最初に読んだ後に破棄する事が賢明である。
これを無視する者は自らを冒険と危険に晒すものだ。これらは最も恐ろしいものである。
本書の内容について議論する者は害悪の中心であるが如く皆に避けられる者となろう。
法に関する全ての質問は、わが著作への懇請によってのみ決定される。
それぞれが自分自身の為に。
「汝の意志する事を行え」を超える法はない。
愛は法なり、意志の下の愛こそが。
     王子らの司祭
   ANKH-F-N-KHONSU 』


はい、難解ですね。
オカルト的には様々な解釈が出来るのだけど、
それを語る場でもないし、書ききれないので割愛しましょう。
ここでは、あの言葉の出典という程度でご理解を。

さて、本題に戻りましょう。
「とある魔術・・」 の作品中で語られるこの言葉の意味とは。
解法は一つではなく、あらゆる問い(解読)に対して、あらゆる答えを提示する。
それを以って、どれが偽か真実かも分からなくなるというオチで落としています。
もちろん実際には見当違いな解釈ですよ、物語中の設定としてって事で。Σ⊂(゚Д゚ ) バシ

で、それで連想したのが世界有数の奇書として有名な 
   ヴォイニッチ手稿(Voynich Manuscript) である。
これこそ現在進行形で未だチャレンジする個人やグループがあり、
解法を見つけただの、いや偽物だ、いやホントはこうですよ、いやいやそれも偽ですよ・・・
・・・っと尽きぬ話題になっている。
ええっと、過去の私の文章から抜粋しますと・・

『ヴォイニッチ文書( Voynich manuscript)』 は1912年にイタリアのフラスカッティにあるモンドラゴーネのイエスズ会修道院にて発見され,古書籍商ウィルフレッド・M・ヴォイニッチの手で公になったためこの名がついている。 同所にあった書状から、以前はプラハにあり、アタナシウス・キルヒャーの手で解読が試みられた事が判明している。

$・・・この先生キノコるには。-ヴォイニッチ1
奇妙な植物や記号、天文図、
何語かも不明な文章群。
謎に魅了される人は多い。

現物は エール大学 ベイニッケ稀覯本図書館 に保存されており、
今では同図書館のデータアーカイブから全ページ閲覧できるようになっている。
すごい時代になったねえ。

 → エール大学図書館 ヴォイニッチ手稿(Voynich Manuscript)
http://beinecke.library.yale.edu/digitallibrary/voynich.html
( このページの左上 「See all images」 からスライドショーページへ。
さらに、「Show all images in this set」 で全サムネイル表示へ。 )

そして、この謎の文書に対する仮説の一つが・・・
正に小説で語られる 「解の数だけ、答えがある」 というものだ。
真実の答えは存在しない、解読させるためだけに存在する。
そんな風にサジを投げる研究者も出てきています。
作者・鎌池氏がこれを意識したかは定かではないが、
オカルト関連の資料も集めているだろうから元ネタの可能性も考えられる。

この 7巻 のお話成分は
 『法の書』 + 『ヴォイニッチ手稿』
と捉えてもいいのではないかと私は考えている。

興味がある人はググってその謎に浸かってみるのもいいだろう。
解読という行為は今もどこかで進行形なのだ。

かつては薄暗い部屋の奥で一握りの研究者しか知りえなかった事も、
現代ではネットを介して瞬く間に広がっていく・・・。
謎をエサにぶら下げて、数多の人の中へと。
真偽はともかく、それは小説内で描かれる 『原典』 の特徴の一つと一致する。
『知識を欲する者を拒まない、知識の伝播を妨げる者を拒否する』

PCの中、キャッシュという形で魔道書が入り込んでるかもしれませんよ?
そんな事を考えながら読んでおりました。
はいっ、以上が 7巻 にまつわるオカルト系のお話でした。
次回は小説内容の感想を書かないとな・・・ てへ |;゚;Д;゚;)あせる
   END
 お次 → 【とある魔術の禁書目録】7巻 オルソラ嬢の受難
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