皆様 こんにちは~
さて旅行記続きいきます。
めんどくさいでしょうが、お付き合いくださいませ。
さて地下鉄に乗りプエルタ デル ソルへ・・・
プエルタ デル ソル
日本語で『太陽の門』と名前のついた広場
スペイン国道の0km地点、
ここからスペインの各地方に国道がのびているんだろう。
生ハムを買いに行くというTちゃんについて、
ソルを歩いていると急にTちゃんが言った。
「ちょっとゆっくり歩いて。
あの子ら危なそうやわ。」
前を見ると中学生や高校生くらいの男の子が数人。
見た感じアラブ系っぽい感じのグループだった。
「あれくらいの歳の男の子がかたまってたら、
絶対注意してな。めっちゃ危ないから。
年齢にかかわらず、特にアラブ系の人らには絶対要注意やで!」
スペインはアフリカ大陸が近いため、アラブで内紛がおこると逃げてくる人が多いのだそうだ。
そしてスペイン内でホームレスとなり強盗になったりする。
ショックだった。
マドリーの強盗は中高生くらいのいわゆるストリートチルドレン、ストリートギャングとよばれる子供だった。
日本だったら家や学校で「だる~、なんで勉強せなあかんねん~」とか
文句たれながら過ごしてる年代だ。
国が変われば自分が食べていくために強盗になるなんて。
自分が生まれ育った環境がいかに温室だったかを思い知らされた。
少し歩くと『ムセオ デ ハモン』というハム屋さんについた。
店内はテレビでよく見る生ハムの塊が天井からたくさんぶら下がっている。
1階がハム屋さんで生ハムやチョリソー、チーズなどが売っている。2階がバルになっていた。
「ルイスいてる?」
Tちゃんが聞いた。
店の奥から人の良さそうなラテン系の男性が「オラ!」と出てきた。
彼は生ハム切のチャンピオンなんだそうだ。
繊維の切り方によって味が左右される生ハム。
そのためスペイン各地で生ハムをきる大会があり、
彼はそのスペインチャンピオンだった。
ルイスが切ってくれたイベリコ豚のハモンセラーノを買って、
少し歩いたところにある『コルテ イングレス』というデパートの前で、
Tちゃんが「私これから用事があるから、ここの店で自分らが食べたいもん買っておいで。
冷蔵庫あるからヨーグルトとか買っても大丈夫やしな。
あ、のぶち悪いけど300円くらいで売ってるオレンジ一袋買ってきてもらっていいかな?
帰りは絶対地下鉄で帰っておいでや。
うちの近くの駅は『チリソ デ モリーナ』やで、着いたらYちゃんに電話して迎えにきてもらいや。」
と言って用事をすませに行った。
さぁ、スペインで初めてのおつかいだ!
デパートでヨーグルトやスナック菓子などを選んでいると、
Aちゃんが「ワイン買って晩ご飯のとき飲もう!」と提案した。
「いいねぇ!」3人でワインを選ぶが、さすがにワインの産地スペイン。
いろいろありすぎて何がなんだかわからない。
これでいいかと、適当に選んだ。
そして青果売り場へ頼まれたオレンジを買いに行った。
「300円くらいの袋って言うてたなぁ」と見てみると・・・
え?この袋かいな!
めっちゃ入ってるやん・・・
日本なら300円の袋で入っているのはせいぜい3つ4つ
しかしここでは10個以上入っている。
実はオレンジと言えばUSのカリフォルニアをイメージしがちだが、
バレンシアオレンジのバレンシアはスペインバレンシア地方のバレンシアなのだ。
スペインはオレンジの産地でもある、よってオレンジも破格の価格だった。
さて買い物を済ませて、地下鉄の駅へ・・・
「なんて駅にいくんやったっけ?」
おっそろしいことに3人同時に言った。
しまった!自分だけが頼りやったのに、おもいっきり油断してた!
おいおい迷子か?
どぉするよ?
帰れんのかよ。
Bちゃんが「私地図もってんで、ペンションにしるし付けてきたから」と地図を広げた。
私は「あかん、あかん。そんなんしてたら観光客まるだしや。しかもそれ普通の道路地図やし、とりあえず路線地図や。路線地図探そう。」
スペイン語がまったくできない3人。
誰に聞くこともできない。
出来たところで駅名がわからないのではどうしようもない。
まずは路線地図で、ペンション最寄りの駅名のヒントをさがそうと思った!
しかし路線地図がなかなか見つからない。
ここで先ほど頼まれたオレンジが急に重くなってきた。
重いわ、帰り方はわからんわで半泣きになりかけたが、泣いてもなにも現状は変わらない。
とりあえず切符らしきものを機械にとおしてホームへ。
あ、路線地図あった!
駅名をずっと目で追うと『Chiliso de Morina』という駅がある。
『ここや!最後がモリーナやったもんな!モリーナがつくのはここしかないからこの駅や!」
よかった帰れる!
自分のわずかな記憶力に感謝した瞬間だった。
「向こうのホームやわ。行こう。」
とパン屋さんが脇にある通路をこえてホームに向かった瞬間、
「そうや、このパン屋さん覚えてるわ!
のぶちが言うとおり向こうやわ。前来た時ここ通った。」
えぇぇぇ!
Aちゃん、前来てんのかいな・・・
はやく思い出してくださいよ。
とつっこんでもしょうがない。
それがAちゃんなのだ!
まぁ正しいと確信できただけでもよしとしよう!
無事地下鉄にのってペンション最寄りの駅に着いた。
電話をしてYちゃんに迎えに来てもらう。
地下鉄の出口からペンションのドアは見えていたが、ペンションの入り口で強盗が入りこんでくるのを防止するために迎えに来てもらうようにとの指示だった。
Yちゃんにオレンジをわたして、自分の部屋へ戻った。
『なんとかなるもんやな・・・』と思った。
晩ご飯まで少し眠った。
晩ご飯はサラダや野菜の煮物(和食)、ご飯そして昼間に買った生ハムとワインだった。
ワインも生ハムもさすがスペイン、絶品だった。
野菜の煮物もご飯も日本の物とまったく変わりないおいしさ。
長期滞在者の子たちと一緒に食べた。
ペンションでのご飯というよりは、ドミトリーや寮といった感じだったが、それが心地よかった。
ワインを飲みながら、マドリーでの不安で楽しかった1日を思い出していた。