皆様、ご無沙汰しております。Mでございます。

 

コロナという未曽有の事態に見舞われ

すっかり劇場から脚が遠のいておりましたが、

ワクチンも5回目の接種を終え、

また劇場に通える日々が戻ってまいりましたことを

嬉しく存じます。

 

さて。

今井伸昭氏演出作品『ラ・ボエーム』を

拝見してまいりました。

 

いやあ、泣かされました。

これは素人考えではありますが、おそらく、

学生さん達の公演であるということもありましょう。

彼らの恋は真実の愛でした。

今井氏の意見では、小濱さんの教え方が素晴らしく、

ビブラートの少ない声を作るのだそうで、

その声で語られる恋は純粋そのものであり、

涙を誘ったというのですが、

公演プログラムに掲載された小濱氏の言葉では、

今井氏の演出を讃えており、

もちろん指揮者小崎氏の働きも相互して、

感動的な舞台を作り上げているのだと感じました。

 

パバロッティのような高音を響かせられなくても

もっと素晴らしく感動的な舞台でありました。

 

時期を同じくして出会い別れる二組の恋人たち、

そして、金銭感覚の優れた音楽家と、

自らの欲求に正直な哲学者、

走り回る子供たち、お喋りに興じるカミさん達、

個性豊かな出演者たち!

それぞれがそれぞれの役柄を、それぞれの人生を、

舞台上で存分に生きているように感じました。

等身大の芸術家たちの人生であろうと思います。

芸術大学生たちの。

 

幕間でも響いていたバイオリンは、

時に悲痛な叫び声となり、

心を搔きむしられました。

オーケストラの芸術家たちも

それぞれの人生を生きていたように感じます。

 

個々の細かな演出は今までに見たものと異なる部分もあり、

聞けば、演者によって多少変えるとか。

今年はまたラ・ボエームを演出なさるそうで、

いやはや楽しみなことです。

皆様こんにちは。Mでございます。

暑い日が続いておりますが、如何お過ごしでしょうか。


早速ですが、今井氏演出の公演情報を得ました。


ヴェルディ作曲の悲劇『椿姫』です。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


日時
2015年9月5日(土) 開場16:30 開演17:00
2015年9月6日(日)開場12:30 開演13:00...

場所 
南大塚ホール

演目
第27回豊島区池袋演劇祭参加作品
ヴェルディ作曲「椿姫」
全3幕 原語上演 字幕付き

入場料 
5000円(全席自由)

お問合せ 
穂積090-6472-2320
 

総監督      穂積 磨矢子
指揮       川井 順一
演出       今井 伸昭
舞台監督/照明   take4
合唱指導     穂積 磨矢子/大田 翔
ダンス振付/指導  大西いづみ
ピアニスト    川井 彩子
稽古ピアニスト  三木 ゆりあ/青木 瞳
演出助手     佐藤 圭
管弦楽      オペラ・ソリストの会 オーケストラ
合唱        The練馬オペラ合唱団


キャスト

9月5日(土)

ヴィオレッタ   松本 明子
アルフレード   大田 翔
ジェルモン    平尾 弘之
フローラ     竹杉 真由美
ドゥフォール男爵 竹杉 久喜
アンニーナ    斉藤 亜矢
ガストーネ子爵  木川 翔
ドビニー侯爵   下瀬 太郎
グランヴィル医師 秋葉 広大
ジュゼッペ    伊藤 弘朗


9月6日(日)

ヴィオレッタ   山村 晴子
アルフレード   伊東 大智
ジェルモン    門倉 光太郎
フローラ     海老沼 千尋
ドゥフォール男爵 稲石 光延
アンニーナ    入江 祥子
ガストーネ子爵  佐藤 圭
ドビニー侯爵   伊藤 雄也
グランヴィル医師 宮坂 涼子
ジュゼッペ    管野 智樹

ダンサー(両日)
長澤 さゆり
小島 弘基


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ヴィオレッタの松本さんという方は、拝聴した記憶がないのですが、

山村さんは、若くて美しい方だった記憶があり、大変楽しみでございますニコニコ


チケットは、こちらでは申し受け兼ねますので、どうかご了承ください。

いやはや、初っ端から驚かされました。
ガツンとドラマに放り込まれました。

広島オペラアンサンブル公演『領事』、
メノッティ作曲のピューリツァー賞受賞作です。

そこは絶望に満ち、主人公の女性は追い詰められていく。
体制側の人間だったはずの秘書は、人間らしさを取り戻していく。

別役実の不条理演劇を思い出しました。
見終わった後に「どうしてこんなにも後味の悪いオペラを上演するのか」と
問いかけたくなるような不条理さ。

書類に追われ、書類を否定しながらも
その呪縛から逃れられないマグダ。
体制に、結局のところ逆らわずにいることで生きている民衆。
終幕までつきまとう紙、紙、紙。

手が届いたかもしれない電話は、唯一の希望の光であったかのように響きました。

このような舞台作品が広島で上演されるとは!

マグダ役には、もっと苦悩を表現していただきたかった。

マグダ:腰越満美
秘書:鷲尾麻衣
ジョン:黒田博
・・・上記のキャストで二期会あたりが上演してくれないものだろうか。


オーケストラにも、ドス黒さと悲しみに満ちた愛情が欲しかった。