血液型



血液型は、赤血球・血小板・白血球・血漿などに存在し、その組み合わせは膨大な数になる。世界を捜しても、自分と完全に同じ血液型をしている人はいないとすら言われる。ABO型Rh型など一部の分類は自然抗体が形成され、型違いの血液を混ぜると凝固が起きるため輸血の際に型あわせする必要がある。

医学的な意味以上に、日本人にとっては性格判断や恋愛占いの材料として親しまれており、個人のプロフィールには星座とともに記載されることも多い。→参考・血液型性格分類

ただ、多くの国では人に血液型を尋ねるという風習がないので、血液型を尋ねると「あなたは医者か?」、「献血でもするのか?」といった反応が返ってくる。場合によっては警戒されたりすることもあり好ましくない態度とされる。世界的には血液型を人に尋ねる風習のある国は日本だけである。そもそも血液型は医療行為以外で必要になる情報ではなく、必要になればちょっと調べればすぐ判ることなので、戦時中ならともかく、自分の血液型など知っておく必要がないという考え方が世界では一般的なのである。

日本人のA型の人はほとんどがA1型と呼ばれるものですが0.2%程度A2型という型があります。(白人では20%がA2型)これは「弱いA型」です。更にもっと弱いA3型というのもあります。細かく見ていくと更に微妙なバリエーションも存在し、A型だけでも10種類ほどが知られています。B型についても同様のバリエーションがあるものと思われますが、まだ研究が進んでいないようです。AB型のバリエーションとして有名なものにシスAB型があります。これは、実際にはAB型とO型の両親からAB型の子供が産まれることがあることから分かった血液型です。A抗原・B抗原の働きは一般的なAB型よりも弱いようです。またO型のバリエーションとして有名なものにボンベイ型があります。これは一般の赤血球には必ず含まれるH抗原が存在せず、血清中に抗H抗体が存在するため、一般的なO型の人の血液を誤って輸血すると大変なことになってしまいます。

ABO型

A抗原、B抗原、、H抗原をそれぞれ発現する3種の遺伝子の組み合わせによる表現形。 1901年にオーストリアの医学者カール・ラントシュタイナー(Landsteiner)らにより発見された。

AとBはHに対して優性である。統計的には日本人にはA型が最も多く、世界ではO型が

最も多い。

  • A型 - A遺伝子をすくなくとも一つ持ち、B遺伝子は持たない(AA型、AO型)→A抗原を持つ。B抗原に対する抗体が形成
  • B型 - B遺伝子をすくなくとも一つ持ち、A遺伝子は持たない(BB型、BO型)→B抗原を持つ。A抗原に対する抗体が形成
  • O型 - A遺伝子・B遺伝子ともに無い(OO型)→H抗原のみ持つ。A,B抗原それぞれに対する抗体が形成
  • AB型 - A遺伝子・B遺伝子を一つずつ持つ(AB型)→A抗原、B抗原両方を持つ。
  • 抗体形成なし

A抗原とB抗原は、持っていないとそれに対する自然抗体が形成される。そのため、

基本的には型違い輸血は禁忌となるが、O型からA,B,AB型、A,B型から

AB型への輸血では

受け手に抗体がないため凝固せずに輸血できる場合がある。

これらの抗原は血液以外にも唾液・精液などにも存在する。ただし1/4の人は抗原が

出ないもしくは微量のため、この場合は検出が難しい。

日本人のABO型血液型の分布はおよそ以下の通りといわれている。日本のように4つの

血液型がバランスよく揃っている国は珍しいとされる。

  • A型 - 約40%
  • O型 - 約30%
  • B型 - 約20%
  • AB型 - 約10%

世界的には以下の傾向が見られる。

  • 南アメリカ諸国ではO型が90%台を占める。
  • ヨーロッパ諸国ではA型が比較的多い。
  • アジア諸国ではB型が多く見られる。

特殊な血液型

稀血(まれけつ)などとも呼ばれる。Rh-型も稀血扱いされる事があるが、その存在率は

以下のものよりずっと高い。 以下には簡潔な説明を記すが、実際はより複雑である。

A型の亜種
A1
(普通のA型。)
A2
弱いA型。
A3
かなり弱いA型。
Ax
A3よりさらに弱いA型。
Am
Axよりさらに弱いA型。
Ael
ものすごく弱いA型。特定の抗原が存在しない。
Aend
ものすごく弱いA型。特定の抗原が存在しない。

B型の亜種

B型はあまり研究が進んでいないが、A型同様のバリエーションがあると思われる。

B
(普通のB型。A型と異なり、A型血液50%、O型血液50%の割合である。)
B3
かなり弱いB型。
Bx
B3よりさらに弱いB型。
Bm
Bxよりさらに弱いB型。
Bel
ものすごく弱いB型。特定の抗原が存在しない。
O型の亜種
ボンベイ型
本来、赤血球にはH抗原が付いており、それにA抗原・B抗原がぶら下がっている。ところが、ボンベイ型にはH抗原が存在しておらず、赤血球からA抗原・B抗原が検出されないので、見た目上O型に見える。ただし、検出されないだけで実際にはA・B抗原は存在しているので、輸血の際は注意が必要である。
フコース

フコース(fucose )は、デオキシ糖の一種である6-デオキシ-ガラクトースで、化学式はC6H12O4、分子量164.16、融点163℃、比旋光度-76゜で六炭糖、単糖に分類される。6-デオキシヘキソースはメチルペントースとも呼ばれる。天然にはL型がL-フコシドの形で、動植物に幅広く存在する。 名前の由来は、

ヒバマタ(Fucus)という海藻の細胞壁多糖類であり昆布のねばねば成分としても知られるフコイダン(Fucoidan)で発見されたため。哺乳類と植物では細胞表面のN結合糖鎖上で見つかる。

ヒトではABO血液型のH抗原として存在し、基本の3糖の他にフコースのみをもつ糖鎖抗原がO型、加えてN-アセチルガラクトサミンをもつものがA型、ガラクトースをもつものがB型であり、A、B、Hの各遺伝子はこれらの糖の転移酵素をコードしている。フコースが存在しない変異(ボンベイ型)では、A,B型の遺伝子を持っていてもN-アセチルガラクトサミン、ガラクトースの修飾が起こらずO型になる また。α1→3結合のコアフコースはIgEの介在するアレルギー反応の糖鎖抗原と考えられる。構造としてはフコース(Fuc)、

オリゴマンノース(Man)、およびガラクトース(Gal)からなるMan-Fuc-Galという配列で存在することが多い。

陸上植物では、ペクチン、キシログルカンに存在する。そのほか大根のように細胞外マトリックスの

プロテオグリカンにフコースを含むものがあり、ヒトのO型血液と同様の免疫反応を示すことが知られている。

海藻では褐藻類の多くにフコイダンが存在する。