1960年代前半日本においては
いわゆるフォークギターなるギターは
〇〇ターなどごくまれでした。
そんな中大手YAMAHAが赤ラベル以前に
クラシックギターをベースに鉄弦用へと
ブレーシング構造などを改良したのが
”YAMAHA DYNAMIC GUITAR”
音もだちがディスカウントショップから
連れ帰ったこのギターをペグ交換など
さしあたり使える状態にしたら
なかなか味わいのある音だったとか...
型式にもよると思うのですが
初期モデルのこの個体は
オール単板とのことらしく
バック板には確かに同じ節が表裏に
その名の通り良く鳴るし単板らしい
クリアーな優しい音色です。
ただ元の持ち主がどうやら
スライドギター専用にいじっていたらしく
ナットに下駄をはかせてありました。
溝切って使えるようにはしたけど
せっかくだからちゃんとしてあげたいと
ナット交換のご依頼となりました。
なかなかべったり接着してありまして
1弦側は外す時にやらかしたのか
大きく木が削れてしまってます。
外す際は必ず縁切りをして
外してくださいね~
それでも接着面積の広い下駄は
一緒にはがれてくれません。(^0_0^;
よってパレットナイフを使って
慎重にはがしていきます。
え~とはがしたところの写真は
取り忘れちゃいましたが...
かなりさくい素材で面を整えるのも
慎重にやらないと削れ過ぎそう~
横の削れた部分もせっかくなので
簡易補修を施します。
手持ちのローズウッドをやすりで削り
その粉を接着剤でこねて木パテに
硬化後仕上げます。
牛骨ナットを削り出して
接地面とサイズ合わせを行い
成形を施して仮付け確認
問題なさそうなのでスケールで
弦間を罫書いて軽く溝付け
ネックに接着をして溝切調整
何とかいい感じに仕上がって
パテ埋補修部もそれなりに...
音は正直なところリペア前後で
思ったより大きく変わりませんでした。
ネック素材が柔らかいからかなぁ~
見た目は随分良くなったので
気に入ってもらえるといいのですが...
※後日ユーザーさんから音質
そして弾き心地共にグレードアップ
見た目もきれいになって...
とのご感想をいただきました。
(^0_0^)♪