1月15日、母の話
※今日は番外編です
闘病ジャンルから外れますが
おつきあいいただける方はよかったら
私のウィッグ姿を見て、母が言いました
「私もウィッグしたことあるわぁ、冬はあったかいよね」
え?ウィッグしたことあるの??
初耳でした
母は学生時代、田舎から東京の大学へ進学し、下宿していました
おしゃれが大好きな母の母は、化粧品一式を専用の入れ物におさめて母に持たせたけれど、残念ながら母はおしゃれに無頓着で4年間でその一式を使い切ることはなかったそうです
美容院も東京では一度も行かなかったそう
美容院に週1回は通っていた母の母とは、対照的な性格というか、反面教師になったというか…
そんなおしゃれとは縁のなかった母が
大学で父と出会い、大恋愛
なんと20歳で2人は学生結婚しました
学生結婚!ですよ、学生結婚!!
完全に振り切れてます
もちろん、学生にお金はなく
父はアルバイトをかけもち
服は2着を着回し、超貧乏生活
南こうせつの「神田川」の世界ですね
結婚式は安い会場を借りて、会費制
ウエディングドレスは近所の方の手作り
ブーケや髪飾りは親戚の方の手作り
そんなささやかな結婚式を行うことに💒
式の前、正月に母が田舎へ一旦帰省した時に
母の頭をみた母の母が絶句
「何っ!その頭!!」
なんと母は、
自分で髪の毛を工作ハサミで切って
思いっきり失敗
どんどん切っていくうちにギザギザ頭になってしまった
→式の2週間前くらいのことです
すぐに田舎のデパートに連れて行かれ
ウィッグを買うことに
当時、なかなかなお値段だったそうですが、
おしゃれな母の母は耐えられなかったんでしょうね、娘の晴れ姿ですから
ウィッグをつけて、無事花嫁姿となった母
私はこの写真が、ウィッグだという事実を初めて知りました(言わなきゃ分からないな、ウィッグすごっ)
お寺で式を挙げ、式場まで移動するのにタクシー代を出せなかった父と母は、この姿のまま歩道を歩いて式場まで行ったそうです
かなり変な目で見られたそう…
そりゃそうですよね、50年前の日本ですから
コスプレ文化も、結婚式の前撮りもなかった時代ですもんね
その結婚式が1月15日、母の成人式の日でした
きっと寒い中歩いたんでしょうね
「ウィッグがあったかい」というのはこの時の思い出でしょう…
「ウィッグがあったかい」というより
心があっつあつだったのでは!?
そうに違いない
今でも、あーだこーだ言いながら喧嘩もするけど、2人は仲良くつるんでいます💕
また、お金がなくて、式場のテーブルの花はお値打ちな造花で注文していたけれど、当日は生花になっていたそうです、勿論支払いは造花のお値段で!
式場の方の計らいでした 素敵💕
父と母は去年そのお礼を言いたくて、その式場を訪ねたけれど、もう式場ではなくなっていてそれは叶わなかったそうです
2023年1月15日、今日は父と母の金婚式です
お父さん、お母さん
おめでとう!
これからもお幸せに!
2人の娘に生まれて、私は幸せです!
ちなみに、2人は大学卒業後、母の故郷で就職し、母が26才の時に私が産まれました
また、おしゃれ大好きな母の母は、現在もまだ施設にて健在で、2月の誕生日で98さい!いまだに髪や服装などオシャレには手を抜かず、可愛いピンクのものが大好き!そしてイケメン介護士に甘えるのが得意です→ここ大事 笑 お見舞いに行った時、必ず男性介護士さんを引っ張ってきて「イケメンでしょ〜、おばあちゃんの推しなの」って紹介されます 長生きの秘訣♡見習います