のぶです。

最近気になる言葉があります。

「夢に向かって頑張っています。」
「頑張れば必ず報われる。」
「頑張ればきっとなんとかなる。」


この『頑張る』っていう言葉です。

僕は誰かと会話をするときは
必ずこの言葉を耳にしている気がします。

例えば、

-英語の点数を上げるために勉強を頑張る
-上手いパフォーマンスができるよう、練習頑張る
-目標を達成するために仕事を頑張る


・・・こんなふうに。

汎用性がありすごく使いやすいので、
あなたも日常で"頻繁に"
使っているかもしれません。

この一言があれば
大体の会話を済ませることができますよね。

ですが、

ちょっと疑問に思ったことはありませんか?

「頑張るって何?」

僕はよく思います。

あまりにもいろいろなことに使われすぎて
言葉の意味がすごく曖昧に感じるのです。

さらに適当に使っている人が多すぎるため
言葉に価値がなくなっています。

これでは
本当に叶えたいことや達成したいことが
あったとしても

『自己満足』、『言い訳』、『自己正当化』

につながってしまうと思うんですよね。

だから今回お伝えしたいことは

「頑張る」発言の習慣を減らしてください。

ということです。

あなたが今本当に叶えたいものがあるならば
なるべく「頑張る」は口にしないことです。

ではそれはなぜかを説明するために、
今から高校生のある少年の話をします。

―――A君のストーリー――――――――

ある街に、A君という高校生がいました。

彼は勉強が苦手でした。

だからテストはいつも赤点、
周りからは馬鹿にされる日々を暮らしていました。

だけど
そんな彼にはやりたいことがありました。
留学して海外で音楽を学ぶことです。

だから頭が悪くても英語のテストの点数だけは
上げたくて仕方ありませんでした。

そんなあるとき、
彼に期末試験が迫っていました。
留学に行きたいA君は
「英語の勉強を『頑張ろう』」と思いました。

そして彼は頑張ることだけ
考えて行動に移りました。

ただ、この時何をどう頑張るか
までは明確にしませんでした。

頑張ることを前にして
行ったことはただ一つ。

『ひたむきに単語を書く』ことでした。
これが彼なりの頑張るでした。

彼は何時間とその作業をやりました。
ノートもだいぶ真っ黒になり、一安心。

もうテストもへっちゃらです。
そんな満足感が彼を満たしていきました。

そしてテスト当日。

なんと彼は英語の試験を
クリアすることができませんでした。

点数は全然低いまま。

クラスのみんなからはまた馬鹿にされ、
家では親にも怒られました。

そのとき彼はこう思いました。

「なんだよ、俺だって『頑張って』いたのに・・・」

―――――――――――――――――――――――

・・・あなたはこの少年は正しかったと思いますか?

少し整理してみましょうか。

彼は「頑張る」という言葉を使う事によって
自分の行動が正しいと思い込みました。

だから英語の「本質」を理解するための
勉強をしようとしませんでした。

やっていたのは単語を書くだけです。

そして頑張っているという気持ちに満足し、
さらなる努力をしませんでした・・・。

つまりは、

彼は頑張るという言葉によって
逆に怠けてしまったのです。


このようになんでもかんでも
頑張るという言葉で済ませてしまう人は

実際の行動が言葉とマッチしていないような
ことが多い気がしています。

『千円札は拾うな』という本にこんな引用がありました。

【そもそも、頑張るのは、一見しんどいように見えて、
実はそれほど苦しいことではありません。

何も考えなくてすむからです。
今や、人と同じことを人より長い時間やることを
「努力」とは言わない。

『千円札は拾うな』(安田佳生)】


本当にその通りだと思います。
頑張るという言葉は思考を停止させてしまうのです。

ただ「何かをやっていればいいんだ」
という錯覚に陥ってしまいます。

そして、頑張るという言葉を使う人は失敗するのです。

「じゃあこれからは頑張るって言葉は使わないほうがいいんだ」

いえ、決してそうではありません。

実際にその言葉がモチベーションとなったり
行動に移るためのきっかけになったり
することもあると思います。

ただ気をつけておきたいことがあるのです。

それは行動の
『目的』と『意味』、『方法』をしっかりと考えることです。

何のために頑張る必要があって
どのように行動すればいいのかを考える必要があります。

頑張るという言葉は自分を怠惰にさせます。
思考を停止させます。

それがいい結果をもたらすのか
悪い結果となってしまうのか

もうお分かりですよね。

社会では結果が全てです。

「頑張った」などという言葉はいいわけにはなりません。

むしろ自分も周りも余計に不幸にしてしまうかもしれません。

今までなんとなく使っていた言葉かもしれませんが
今後使う際には気をつけてみてください。

それではありがとうございました。
目的