先日受講したアナトミー・トレインでトムが話していた中に『クライアントとコンタクトを取る』というものがありました。

コンタクトを取ると言うのは、クライアントの身体の反応を感じ取りなさい、という意味だったと思います。

そして自分の手技を押し付けるのではなく、クライアントの身体の反応と交渉しながらワークを進めてください、と話をされていたと思います。

この話、どんな世界でも通じるものがあると感じました。

自分の持っている技術や考え方が、相手より高度であるという意識がどこかにあると、とかく相手の弱く、悪い部分に目が行きがちになります。

時には相手を何の根拠もなく憐れんで見てしまうこともあります。

ピラティスの世界に入ったばかりの頃、あるスポーツクラブでレッスンを体験した時、できない動きがいくつもありました。

私の動きを見た、その時のインストラクターは私に一言『体固いから無理だね』と言ったんです。

ショックでしたね…

体が固いことは本人が一番わかっていました。
私はその体をどうすれば軟らかくすることができるか知りたかった。

なのでそのクラブには二度と行かないと思いました。
でも今では素敵な先生に巡り会えたおかげで私の体は劇的に変わりました。

今思えば、インストラクターはクライアントの体に対して諦めたらいけないと言うことです。

どんな人も体のいいところ、弱いところがあります。
動けないクライアントならば、どうやったら『自分にもできる!』『体って変われるんだ!』と思わせられるか、これを提供するのがインストラクターの役割だと思います。

自分の指示どおりに動けるクライアントが、良いクライアントと勘違いしてはいけないと思います。

私自身も勘違いをおこさないよう、自分を置く世界をできるだけ限定せず、色々な方向から考えが溢れ出てくるよう頑張っていきたいですo(^-^)o