JBL D-130 という スピーカーがある。 15インチの少々日本の住宅事情にそぐわない、スピーカーである。

アルティック から 独立した ランシングが1946年 初めて世に問うた、傑作。
何度もーマイナーチェンジをかさね、いまだにデッドストックを探し回るマニア達、エッジ修理の依頼がひきもきらず、~あの音~を再現したくて今も走り回っている。

~あの音~とは、

ストーンズのブラウンシュガーをミックスした音であり、
ハービーハンコックがチックコリアがマイルスとプレイバックをチェックした音だ。

考えて見れば60年以上前に基準になった音がつくられた訳だ。

それをギターアンプにつないだのは、ロックミュージックの大音量の需要に答えた当然の結果。

総ては ここから 始まった。

が、皆さんは、既に、お気付き だろう こういったアナログの 規格は 60年以上前の第二次大戦の 米軍のミリタリー規格が 基準に なっている。

コンデンサ、アンプ、スピーカーメーカーの民生化 は 軍納入 の規模が縮小され、納入先の (主にGE か?) 規格の変更 と 人件費の高騰 に よる 合理化 及び それに 伴う 大量生産の 賜物 なのだ。

アメリカの国策は開戦と 同時に 終戦後 の モータリゼーションと家電 の 発達 に よる 石油の消費 に 向けられていた…?。

そう、大量消費に向け、娯楽 と いう ソフト コンテンツ が 早急に 必要とされ 52年 のエルビスプレスリーのデビューが音楽の大衆化と家電の普及、モータリゼーションの発達に想像を絶する貢献をした。

それに伴い、スピーカーの需要は 劇場 から 放送用、レコーディングスタジオから、家庭のリビングまで いたるところに マーケットが出現 したのだ。

音楽の 大衆化 が ハードウェア を 進歩 させていったのは 当然の事だ。

しかし、音楽のインフラ(音質の向上)が整備 されるのは
ビートルズの デビュー
そして彼等の ニーズが 具体化 されるまで、
約15年 待たねばならなかった。

以下、続く。