◆日本骨髄腫患者の会2019東京ブロック会に参加しました。

昨年12月28日、東京北医療センター(北区・赤羽)で開催されました。

内容は私の解釈でちょっと異なるかもしれませんが、参考になれば幸いです。

 

●はじめに・・・自己紹介、医療センターの三輪哲義先生は前・自治医科大学学長・

高久文麿先生の強い推薦を受けて現在に至っており、骨髄腫治療研究に熱い情熱を

そそいでおられます。同センターは最高の分析・解析機器を備えているそうです。

尚、保険認可外の高度な解析もできるそうです。

 

●講演テーマ

①骨髄腫はどんな病気なのか正確に把握する。

②自分の症状をしっかり観察する。

③基本的データの解釈方法を把握する。

④以上を踏まえて担当医と話し合い、納得できる治療を選択する。

 

●骨髄移植治療薬と薬の作用の違いについて・・・詳細は割愛します。

①免疫調整薬(サリドマイド系)

・・・骨髄腫細胞に血液栄養を遮断、死滅。骨髄腫細胞が骨にくっつくのを防ぐ→形質細胞腫の転移?

②プロテアソーム阻害剤(ベルケイド系)

・・・増殖回路のプロテアソームの増加を阻害して骨髄腫細胞の増殖を防ぐ。骨髄腫細胞が

  骨にくっつくのを防ぐ→形質細胞腫の転移?

③ステロイド・・・骨髄腫細胞を溶かす。骨髄腫細胞が出す毒素を中和する。

 

●形質細胞とはどんな細胞か?・癌化した形質細胞が薬の効果に耐性を持った状況を再発と呼ぶ!

・・・骨髄腫は少しずつ性質が異なる細胞の集合体

 

●骨髄液(マルク)の染色画像検査の種類・・・詳細は割愛します。

①G分染法・・・最も多く用いられている。骨髄腫細胞の検出に限界がある。*Gとはギムザ染色液の意味

②FISH法・・・詳細な細胞解析が可能である。有効な検査方法である。*蛍光を発する染色液で分析する

 

●M蛋白の発現(再発)を見落とさない為に、血清・蛋白分画検査を必ず行う。

・・・グラフの一番右の緩やかなγ・ガンマのピークの位置に、特徴的にシャープなM蛋白のピークが発現する。

(*M蛋白は免役グロブリンの一種ですが、百害あって一利無しの蛋白質。骨髄腫の元凶。)

 

●骨髄腫の主な症状はCRAB・・・詳細は割愛します。

C:高カルシウム血症、R:腎臓障害、A:貧血、B:骨障害

 

●自分の骨髄腫のリスク段階を把握しよう・・・詳細は割愛します。

①染色体分析結果

②骨髄腫細胞の増殖速度

③どの遺伝子を使っている骨髄腫細胞か?

④自家移植後の早期再発

⑤診断当初からの薬剤不適合

 

●自分の骨髄腫の病期を把握しよう・・・詳細は割愛します。

 

●正確な支持療法の実践を目指そう・・・詳細は割愛します。

①ビスフォスフォネート製剤による骨増強 ②各種成分輸血 ③感染症治療 

 

●閉会の挨拶・・・詳細は割愛します。

治療歴20年の患者さんからの励ましのご挨拶で締めくくりました。

 

●感想・・・骨髄腫は治らない病気ともいわれますが、骨髄腫細胞は少なくなっても消えることは無く、

骨盤以外の部位でで微小に残ってしまう。微小残存病変ゼロを目指す事も一利、骨髄腫細胞の多くはおとなしくしていて、過剰に体にダメージを与えてはいけません。ともかく信頼する主治医と良く相談したいと思います。